プロ野球、eスポーツに参入 NBPとコナミ、「パワプロ・プロリーグ」開幕
プロ野球がeスポーツに本格参入。NBPとコナミが「パワプロ・プロリーグ」を開催。12球団のeスポーツ選手がパワプロシリーズで戦い、「日本シリーズ」で優勝者を決める。
日本野球機構(NPB)とコナミデジタルエンタテインメントは7月19日、プロ野球史上初となるeスポーツリーグ「eBASEBALL パワプロ・プロリーグ」を開催すると発表した。12球団のeスポーツ選手が、コナミの野球ゲーム「実況パワフルプロ野球」シリーズで戦い、「日本シリーズ」で優勝者を決める。「新しい野球の楽しみ方を提供することにより、野球ファン層の拡大を目指す」としている。
NPBが統括する12球団それぞれにeスポーツ選手を3人ずつ登録。「実況パワフルプロ野球 チャンピオンシップ2018」「実況パワフルプロ野球 2018」(PlayStation 4/PlayStation Vita)を使い、セ・リーグとパ・リーグに分かれてペナントレース(全5カード、15ゲーム、11月10日開幕)を戦い、各リーグの上位3チームがリーグ代表決定戦(12月16日)に進出。両リーグの優勝者が「日本シリーズ」(来年1月12日)に進出し、日本一を決める。
選手は「プロテスト」を通じて一般のプレイヤーから選抜。ゲームの実力だけでなく、人としての魅力や、野球・球団への思いなども選考基準にする。選手を選抜するオンライン予選会は7月30日から東日本・西日本で開催。選考会を経て、東西それぞれ18人を選んだ上で、オンラインの「ドラフト会議」を9月29日に行い、各球団が3人ずつを指名して選手を確保する。
選手には、活躍に応じて「プロモーション協力費」として報酬(今シーズンは総額1200万円)を用意した。セ・リーグ、パ・リーグのチャンピオン、日本シリーズチャンピオンといったチームタイトルに加え、最優秀選手(MVP)、首位打者、最多打点など選手のタイトルも用意。成績に応じて報酬を支払う。また、試合に出場するごとに選手に1万円支払うほか、ペナントレース出場ごとに7万円、日本シリーズ出場で38万円、日本シリーズ優勝で107万円、MVPには50万円といった報酬を用意している。
NPBの斉藤惇コミッショナーは「プロ野球12球団とNPBは、eスポーツの潮流を大きなチャンスととらえ、eBASEBALLがみなさまに野球とスポーツの新しい楽しみ方や関わり方を提供し、既存の野球ファンに加え、さらなる野球ファン層の拡大につながることを期待している」などとコメントを寄せている。
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