Facebook、ユーザーに無断で通話履歴入手画策など英議会の公開文書で明るみに
英国議会は12月5日(現地時間)、米Facebookの2012年~2015年のメールなどの膨大な内部文書(リンク先はPDF)を公開した。
公開を決めた英デジタル委員会のダミアン・コリンズ委員長は自身のTwitterアカウントで、「これらの書類を公表することには大きな公益があると確信している。Facebookによるユーザーデータの扱い、アプリ開発者との関係、SNS市場での支配的な地位を維持するための取り組みについての問題を提起するものだ」とツイートした。さらに、この文書を公開したのは、Facebookからこの問題についての率直な回答を得られなかったためとツイートした。
250ページに上る資料からは、2014年に発表したサードパーティ製アプリからのユーザーデータへのアクセス制限に制限後もデータにアクセスできる企業のホワイトリストが存在することや、ユーザーの「友達」のデータを広告などのための収益源と見なしていたことなどが分かる。また、マーク・ザッカーバーグCEOによる競合アプリに対する攻撃的な対応を示すメールも含まれている。
例えば、米Twitterが2013年に6秒ループ動画アプリ「Vine」を立ち上げた際、このアプリにFacebook経由で友達を見つける機能が備わっていることをジャスティン・オソフスキ副社長がメールで報告し、「friends APIを遮断していいか」と尋ねるメールにザッカーバーグ氏は「ああ、やれ」と答えている。
ユーザーデータの商品価値をユーザーのプライバシーより重視していたと思わせるやり取りも多数ある。同社は3月、電話とSMSの履歴をユーザーに無断で収集しているという報道を強く否定したが、Android版Facebookアプリのアップデートでいかにしてユーザーへの通知を表示せずに電話とSMSの履歴収集機能を追加するかについてのやり取りがあった。
プロダクトマネジャー(当時)のマイク・ルボー氏が「Androidアプリで通話履歴を収集することになる。それにはアップデートの際に権限追加についての通知を表示しなければならない。これは広報的にはハイリスクではあるが、グロースチームがなんとかしてくれそうだ」と関係者宛にメールすると、副最高プライバシー責任者(当時)のユル・クォン氏が「通話ログを読む権限リクエストだけを表示し、そのほかのリクエストは表示せずにすむ方法を探している」「テストしてみたところ、Androidの許諾ダイアログにまったく表示させずにアップグレードできそうだ」「ユーザーがクリックしないと有効にならないとはいえ、権限のダイアログは表示されない」と答えている。
その結果、実際にユーザーに無断で通話履歴を収集するようになったのかどうかはこの文書からは分からないが、Facebookが否定した米Ars Technicaの報道を裏付けるものといえる。
この文書は、英国議会がFacebookのフェイクニュース拡散に関する調査の一環として、Facebookと取引のあったアプリ企業Six4Threeから押収したものだ。
Facebookは同日、「Response to Six4Three Documents」というタイトルの声明文で、この文書は(訴訟用資料であるため)Six4Threeに都合のいい部分だけをピックアップした偏ったものだと反論した。
Androidアプリのアップデートでデータ収集通知をどうすれば表示しないで済むかの相談のように見えるやり取りについては「これは許可を求める通知を表示しないための議論ではなく、Androidの許諾画面がアプリ内のオプトインのための画面にどう影響するかについての議論だ」と説明している。
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