Google、IoT向けOS「Android Things」をスピーカーとディスプレイに縮小
Googleが、2016年にIoTデバイス向け新OSとして発表した「Android Things」のサポート範囲を縮小し、スマートスピーカーとスマートディスプレイ向けOSにリフォーカスすると発表した。NXP、Qualcomm、MediaTekのボードのサポートを終了する。
米Googleは2月12日(現地時間)、2016年にIoTデバイス向けの新OSとして発表した「Android Things」を、IoT全般ではなく、スマートスピーカーとスマートディスプレイ向けに“リフォーカス(焦点を合わせ直す)”すると発表した。
理由は特に説明していない。公式ブログでは、2019年にIoT製品を商品化したい開発者は、「Cloud IoT Core」や「Cloud IoT Edge」を参照するよう勧めている。
この変更に伴い、NXP、Qualcomm、MediaTekの「System on Module(SoM)のサポートを終了する。今後は NXP i.MX7DとRaspberry Pi 3Bのみサポートする。
Android Things搭載製品としては、中国LenovoなどやGoogle自身によるスマートディスプレイが販売されている。
Android Thingsは、2015年発表のIoT向けプラットフォーム「Project Brillo」をリブランドしたものだった。GoogleはBrilloで、IoTの業界標準を目指していた。
GoogleはAndroid Thingsとは別に、音声アシスタント「Googleアシスタント」を製品に搭載するためのプラットフォーム「Google Assistant Connect」をCES 2019で発表した。詳細は5月のGoogle I/Oで発表される見込みだ。
関連記事
- GoogleアシスタントについてCESで発表された新機能まとめ マップサポートや通訳など
Googleアシスタントがモバイル版「Googleマップ」のナビ画面で使えるようになった。また、Google Homeおよびスマートディスプレイの「通訳モード」でリアルタイムの通訳機能が使えるようになる。その他、AmazonのACK対抗のサードパーティーを取り込むプラットフォームなども発表された。 - Googleアシスタント搭載端末が10億台超へ(Androidスマホを含めて)
Googleが、AIアシスタント「Googleアシスタント」搭載端末が1月末に10億台を突破すると発表した。Amazonの「Alexa」は、最近の幹部インタビュー記事によると1億台だ。 - Google、「Amazon Echo Show」対抗の“スマートディスプレイ” ソニーやLenovoが発売へ
GoogleのAIアシスタント搭載のタッチディスプレイ端末が今夏から発売される。Lenovoの「Smart Display」は8インチモデルが199.99ドルだ。 - 遅れてきた本命、グーグルのIoTはアマゾンとマイクロソフトに太刀打ちできるか
これまで、マイクロソフトの「Azure IoT」、アマゾンの「Amazon Alexa」を紹介してきたが、グーグルの動向に触れないわけにはいかないだろう。さまざまなてこ入れ策を打ち出しているグーグルだが、IoTでアマゾンとマイクロソフトに太刀打ちできるのだろうか。 - Qualcomm、スマートスピーカーの参照設計やUSB-Cイヤホン向けチップを発表
Qualcommが、「Amazon Alexa」や「Google Assistant」搭載スマートスピーカー構築のための参照設計「Qualcomm Smart Audio Platform」など、オーディオ関連の新技術を発表した。 - Google、IoT向け新OS「Android Things」発表 開発者向けプレビュー公開
Android開発者が慣れ親しんだツールが統合されている。 - Google、IoT向けプラットフォーム「Project Brillo」発表 業界標準を目指す
Googleが、Nestチームを中心に開発するIoTプラットフォーム「Project Brillo」を発表した。AndroidベースのIoT向けOSで、「Weave」という共通プロトコルでスマートフォン(Android/iOS)、Brillo端末、クラウド間でコミュニケートする。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.