Facebook、また米下院委員会から呼び出し グループの「非公開」や「秘密」設定のプライバシーで
Facebookグループの「非公開」や「秘密」設定がユーザーの誤解を招き、必要以上の個人情報を書き込ませるとして、米下院委員会がFacebookのザッカーバーグCEOに説明を求める書簡を送った。
米連邦議会下院エネルギーおよび商業対策委員会は2月19日(現地時間)、米Facebookのマーク・ザッカーバーグCEO宛の招請書簡を公開した。「Facebookグループ」のプライバシー設定について同社がユーザーを誤解させたとしてユーザーが米連邦取引委員会(FTC)に申し立てた件についての説明を求めるものだ。
この申し立ては、Facebookのグループの設定、「非公開」と「秘密」の説明が不十分なため、そうした設定のグループに参加したメンバーが例えば特殊な疾病などについて実名で書き込み、それが保険会社や悪意あるユーザーに渡ってしまったというもの。
委員会は、Facebookのシステムには、個人情報収集についての透明性が欠如していると指摘。「非公開」や「秘密」というラベルはユーザーの誤解を招き、そうしたラベルがなければ書き込まないはずのプライベートな情報を書き込ませたとしている。
グループのプライバシー設定については、日本でも2013年、内定者グループがクローズドなつもりで個人情報をさらしてしまうという状態が話題になった。
Facebookはヘルプページで非公開と秘密設定の制限について表で説明している他、グループ作成の段階でもどのような違いがあるかを説明している。
委員会はザッカーバーグ氏に対し、「米国民のプライバシー保護のため、この問題についての御社担当者による説明を求める。期限は3月1日まで」と要請した。
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