Apple、iPhone減速で減収減益 「サービス」売上高は過去最高
Appleの1〜3月期決算は、売上高は5%減、純利益は16%減だった。iPhoneが17%減だが、新モデルを発売したiPadは22%増、Apple Musicなどのサービスは16%増だった。
米Appleが4月30日(現地時間)に発表した第2四半期(1〜3月)決算は、売上高は前年同期比5%減の580億1500ドル、純利益は16%減の115億6100万ドル(1株当たり2ドル46セント)だった。2四半期連続の減収となった。売上高、1株当たり純利益ともにアナリスト予測(売上高は573億7000万ドル、1株当たり純利益は2ドル36セント)を上回った。グロスマージンは前四半期と横ばいの38%だった。
カテゴリー別の売上高は、iPhoneは17%減の310億5100万ドル、Macは5%減の55億1300万ドル、3月に新モデルを発売したiPadは22%増の48億7200万ドル、Apple WatchやHomePod、AirPodsなどのウェアラブル、ホーム、アクセサリー部門は30%増の51億2900万ドル、3月のイベントで新サービスを発表したサービス部門は16%増の114億4500万ドルで、過去最高を記録した。
ティム・クックCEOは、「iPad Pro」が好調で、iPadの売上高成長率が過去6年間で最高だったと語った。なお、同社は前四半期から出荷台数を公表しなくなっている。
クック氏は前四半期の電話会見では「Apple Music」のサブスク数を5000万人と語ったが、今回は明らかにしなかった。音楽ストリーミングサービスで競合するスウェーデンSpotifyは前日の決算発表で、サブスク数が1億人を超えたと発表している。
地域別では、日本は1%増の55億3200万ドルで過去最高だったが、中国が22%減と前四半期に続けて大きく減収した(102億1800万ドル)。Appleは4月末に中国で製品販売価格を引き下げた。クック氏は電話会見で、中国でのiPhoneの売り上げは復調しており、楽観視していると語った。
米Qualcommとの和解についての質問に対しては、「われわれは合意できて幸せだ」とのみ答え、5Gについては触れなかった。
第3四半期の予測は、売上高は525億〜545億ドルで、下限はアナリスト予測の519億4000万ドルを上回った。グロスマージンの予測は37〜38%。
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