“空飛ぶバイク”に、ヤマハの“謎の四輪駆動車”も 2019年に見た未来のクルマ(2/2 ページ)
2019年は、東京モーターショーが開催され、未来を感じるクルマやバイクが多数展示された。どんな製品が発表されたのか振り返ってみたい。
スマホで遠隔操作できる自動運転車
本田技研工業(ホンダ)は、車載通信モジュール「Honda CONNECT」を日本初搭載したコンパクトカー「FIT」の新型を公開した。20年2月に発売予定。
スマホアプリで離れた場所から車内のエアコンをオンにしたり、ドアの鍵を掛け忘れた際にアラートを受け取ってロック操作をしたり、駐車位置を確認したりできる。
安全運転支援システム「Honda SENSING」には、フロントワイドビューカメラと近距離衝突軽減ブレーキを追加。前方を広角に検知することや、障害物の見落としがあった際に減速し、衝突を回避することができるようになったという。
日産自動車も、スマホと連携できる電気自動車(EV)のコンセプトカー「ニッサン アリア コンセプト」を展示した。スマホと連携させることで、走行中だけでなく乗車前から降車後までナビゲーションする「ドア ツー ドア ナビゲーション」機能や、クルマに近づくと自動的にロックが解除される機能などが使える。高速道路の同一車線内ではハンドル操作無しで自動走行する「プロパイロット2.0」にも対応する。
ハンドルなし、完全自動運転のコンセプトカー
日野自動車は、用途によってボディーを載せ替えられるクルマのコンセプトモデル「FlatFormer」を世界初公開した。動力部分とボディー部分を分離しており、ボディーを変えることでバスになったり、貨物自動車になったりするというもの。サンライズと共同制作したオリジナルアニメ作品「あの日の心をとらえて」にも登場する。
動力部のプラットフォームには、完全自動運転を可能にする制御ユニット、ステアリング機構やブレーキ、モーターを一体化したフロントの駆動系ユニット、走行用バッテリーなどを採用。ボディー部分は3Dプリントで製作し、スクールバス、飲食物を販売するケータリング車、貨物自動車など目的別に脱着できるという。
実用化のめどは立っていないが、荷物を収納できる「集配ユニット」を多数搭載することで、配達のラストワンマイルを助けるといった使い方もできるとしている。
スズキは、ハンドルがない、完全自動運転のコンセプトカー「ハナレ」を公開。家の「離れ」のようにくつろげる空間を意識し、程よい大きさの室内空間を目指したという。前後対称のデザインで、外寸は3900(全長)×1800(全幅)×1900(全高)ミリ。
トヨタ自動車は、レベル4相当の自動運転技術を備えるコンセプトカー「LQ」を展示。AIエージェントの「YUI」を搭載しており、運転者とコミュニケーションする他、運転者の覚醒状態をモニタリングしてくれるという。レベル4では、高速道路など限定されたエリアで全ての運転制御を車両システムが行う。トヨタは20年に公道で自動運転の体験イベントを行う予定だ。
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