ニュース
ソフトバンクG、米T-Mobile株を売却 最大約2兆円規模
ソフトバンクグループは、保有する米T-Mobile株のうち最大でおよそ2兆2653億円分の売却を始めると正式発表した。売却で得た資金は負債削減などに充てる。
ソフトバンクグループ(SBG)は6月23日、保有する米T-Mobileの株式のうち、最大で約2億株の売却を始めると正式発表した。22日(現地時間)のT-Mobile株の終値で試算すると、売却価格は最大でおよそ2兆2653億円になる見通し。売却で得た資金は自己株式取得や負債削減に充てる。
SBGが保有するT-Mobileの普通株式、3億460万6049株のうち、約65%に当たる1億9831万4426株をT-Mobileに売却する。取引は26日(米国東部時間)に完了する予定。SBGの株式保有率は16ポイント下がり約8%になる。
同社はこれまでT-Mobileの取締役を4人まで指名できる権利を持っていたが、今回の取引を受け、指名できる人数は1人に減少。最終的な株式保有率次第では指名権を失う可能性もある。一方、これまでT-Mobileとの競業は制限されていたが、今後は解除の可能性もあるとしている。
SBGは3月、負債削減などのため自社保有資産の最大4兆5000億円分を売却もしくは資金化する「自己株式取得と負債削減のための4.5兆円のプログラム」を発表。今回の売却もその一環。
関連記事
- ソフトバンクグループ、200億ドル相当のT-Mobile株式売却を検討中
ソフトバンクグループが、T-Mobileの株式売却を検討していると発表した。現在の持株は約24%。その4分の3(約200億ドル相当)を売却するとみられる。 - T-Mobileの約12時間の全米回線障害、原因は「サードパーティの光ファイバー故障対策時のミスによる連鎖反応」
ソフトバンクGも大株主の米通信キャリアT-Mobileで6月15日に発生した約12時間にわたる回線障害の原因はサードパーティの光ファイバー故障だったと同社が説明。故障対策として冗長性を構築する際にミスがあり、“IPトラフィックストーム”が発生したとしている。 - 赤字1.3兆円のソフトバンクG、通信子会社株の5%を3102億円で売却へ
ソフトバンクグループは、ソフトバンクの普通株式2億4000万株を26日までに3102億円で譲渡する。株式譲渡による手取金は自社株式の取得や負債の清算に充てる。 - WeWork投資は「私がばかでした」 赤字1.3兆円のSBG孫社長、巻き返しへ「用心しながら投資する」
ソフトバンクグループが2020年3月期の連結業績予想を発表。営業損益が1兆3646億円の赤字に転落した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、「SoftBank Vision Fund」の投資先の市場価値が下落した。 - T-MobileとSprintの合併が完了 新会社の名称はT-MobileでレジャーCEOは前倒しで退任
T-MobieとソフトバンクG傘下のSprintの合併が完了した。新生T-MobileはソフトバンクGの連結から外れる。当初4月末に予定していたジョン・レジャーCEOの退任が前倒しになり、マイク・シーバート氏が新CEOに就任した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.