Facebookの広告ボイコット代表がザッカーバーグCEOと会談「非常に失望した」
FacebookのザッカーバーグCEOやサンドバーグCOOが、プラットフォーム上のヘイト行為対策強化を求めて広告をボイコットしている抗議団体「Stop Hate for Profit」の代表と会談した。抗議団体の代表は会談の成果はほとんどなかったとして運動継続を発表した。
米Facebookによるプラットフォーム上のヘイト行為対策が不十分だとして抗議運動「Stop Hate for Profit」を立ち上げた4人の代表者は7月7日(現地時間)、Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOやシェリル・サンドバーグCOOなどと同日会談したが、その結果に「非常に失望している」と語った。
抗議運動の主催団体の1つ、米Free Pressのジェシカ・ゴンザレスCEOは「今日の会談で、ザッカーバーグ氏らからはわれわれの要求に対応するために何らかの行動を起こしていることが確認できる話は何もなかった。同社幹部は以前と同じ、われわれの要求を満たさない取り組みについての説明を繰り返しただけだった。非常に失望している」と語った。
サンドバーグ氏はこの会談後、Facebook投稿で「われわれはヘイト行為に対する明確なポリシーを持っており、常に改善に務めている」と語ったが、具体的な計画の説明はしていない。この投稿では会談については「Stop Hate for Profitの代表者と会談した」と記しただけだ。
ザッカーバーグ氏はこの会談の前、従業員たちにボイコットしている企業はすぐに戻ってくると語ったと米The Informationが1日に報じた。同氏は「収益のごく一部(ボイコット企業からの広告収入を指す)に対する脅威のために、ポリシーやアプローチを変更するつもりはない」と語ったという。
本稿執筆現在、Stop Hate for Profit運動の参加企業は396社になっている。Verizon、Unilever、Pfizer、ホンダ、Ford、Coca-Colaなども名を連ねる。これらの企業は少なくとも7月いっぱい、Facebookに広告を出さないとしている。
抗議運動は、「ザッカーバーグ氏のチームがプラットフォーム上のヘイト行為に対処する準備がまだ整っていないことは明らかだ」とし、ボイコットを続けると語った。
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