Gmailをメインの仕事場に──Chat、Meet、Docsなどのハブにするアップデート
Googleが、G Suite版Gmailでメール、チャット、動画チャット、ファイル、タスクの作業をアプリを切り替えずに操作できるようにすると発表した。モバイル版Gmailアプリにも切り替え用のタブが追加される。
米Googleは7月15日(現地時間)、「G Suite」版のメールサービス「Gmail」を、仕事のための統合環境にする計画を発表した。メール、動画会議ツールの「Meet」、チャットサービスの「Chat」、ファイルやタスクなどの仕事のためのツールをGmailから離れずに連携させて使えるようにする。まずはアーリーアダプタープログラムに申し込んだユーザーからロールアウトし、段階的に全G Suiteユーザーに展開していく計画。
現在もG Suite版GmailのWebアプリ版では左カラムの受信ボックスの下にMeetとChatにアクセスするためのアイコンが表示されているが、アップデート後は左カラムが「Mail」「Chat」「Rooms」(チャットルーム)、「Meet」に分けられ、Gmailから離れずに各サービスに切り替えられるようになる。
上の画像は、1つのプロジェクトのためのチャットルームと関連するMeetを同時に表示した状態。チャットルームにはチャット、ファイル、タスクのタブがあり、ここでそれぞれに切り替えられ、ファイルをチャットルーム内で共同編集することもできる。それぞれの作業はこれまでも別のアプリで可能だったことだが、いちいちアプリを切り替えずに、Gmail(のチャットルーム)内でできるようになる。アプリを切り替えずに作業したいというリクエストがユーザーから「何度も何度も」あったという。
モバイル版Gmailアプリでも、画面最下部に新たにタブバーが追加され、メール、Chat、チャットルーム、Meetをこのタブで切り替えられるようになる。
メール、チャット、動画会議を統合することで、例えばチャットから動画チャットに参加したり、チャットのメッセージをメールの受信箱に送ったり、チャットのメッセージでタスクを作成したりできる。
また、Gmailの検索機能をChatでも使えるようになる。さらに、チャット内のリンクが安全かどうかをGmailと同様にリアルタイムでスキャンしてくれるようになるなど、セキュリティ強化も行われる。
5月からG Suiteに加えて一連のコラボレーションツールを統括しているハビエル・ソルテロ氏は公式ブログで、Google入りしたばかりのころ、Googleのツールの便利さに驚き、今では仕事になくてはならなくなっているとし、「仕事は想像以上に柔軟で生産的になった。すべての人にとってそうでなければならない」と語った。
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