Twitter、一時的に「リツイート」機能を仕様変更 引用RTを標準に 米大統領選のデマ拡散防止で
11月の米大統領選に向け、一時的にリツイート(RT)機能の仕様を変更する。
米Twitterは10月9日(現地時間)、11月の米大統領選に向け、一時的にリツイート(RT)機能の仕様を変更すると発表した。ユーザーがツイートのRTボタンを押すと、まずは「引用RT」の画面を表示し、自身のコメントや意見を追加するように促す。
引用RTの画面でコメントを書き込まずに「リツイート」ボタンを押せば、通常のRTも引き続き行える。RTの手順を増やすことで米大統領選に関連したデマ拡散を防止する狙い。10月20日から仕様変更を行い、11月3日の大統領選後もしばらく継続する。対象地域は全世界。
さらに大統領候補や政治家、米国を拠点に10万人以上のフォロワーを持つ人など、影響力があるユーザーのツイートにシステムが「誤解を招く」というラベルを付けた場合、他のユーザーはそのツイートを表示するために警告をタップする必要がある。ツイートを表示した場合、いいね、RT、返信はできず、引用RTのみ行える。
「誤解を招く」ラベルが付いた一般ユーザーのツイートにも警告を表示する。信頼できる情報を発信するサイトを確認するように誘導するが、いいね、RT、返信の制限は行わない。
Twitter社は「(ツイートを)RTする理由を考え直し、より多くの考え方や視点による意見がもたらされることを願っている」としている。
大統領選を巡っては、米Facebookや米Googleが投票日以降に関連広告の表示を一時的に停止するなど、デマ拡散や選挙結果に影響を与えるような行為の防止に向けて、慎重な対応が行われている。
【追記:2020年10月21日午後12時 通常のRTを行う方法を追記しました。】
関連記事
- Facebook、米大統領選投票終了後に関連広告一時停止へ Googleに続き
Facebookが、米大統領選当日の混乱を避けるため、投票終了後は一時的に関連広告を停止する。同様の方針をGoogleは9月中に発表している。Facebookはまた、当選者確定前に候補者やその政党が勝利宣言を投稿した場合、ラベルを付ける計画だ。 - トランプ大統領の「コロナは大したことない」投稿、Facebookが削除、Twitterは非表示に
新型コロナから完治しないまま退院したドナルド・トランプ米大統領の1件の投稿を、Facebookが新型コロナの虚偽情報に関するルールに反したとして削除した。Twitterは同じ投稿を非表示にした。内容は、新型コロナは死に至る病気ではないというものだ。 - Twitter、投稿画像のML自動トリミングバイアス問題について「WYSIWYG」を目指すと約束
Twitterで黒人と白人を縦長に並べた画像を投稿しようとすると、白人中心に自動トリミングされるというツイートを受け、Twitterが2018年から提供している自動トリミングの人種バイアスの調査過程を報告。いずれにしても投稿者が見たままの画像が投稿できるよう取り組むとしている。 - Twitter、トランプ大統領の新型コロナ陽性で大量発生「死ねばいいのに」ツイートは削除すると警告
トランプ米大統領の新型コロナ陽性発表を受け、Twitter上に蔓延した同氏の死を望むツイートに対し、Twitterが「誰に対してであれ死を望むツイートは許されない」と警告した。 - Twitter、「リンク先を読んでからRTして」表示を全ユーザーに拡大へ
Twitterは、記事のURL入りツイートをRTする前に、内容を確認するようユーザーに警告を表示する機能をテスト中。今後、全ユーザーに拡大する。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.