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Googleアカウントのポリシー変更でクラウド保存容量に影響 長期不使用で削除の可能性も

Googleが、Googleアカウントで使うクラウドストレージのポリシーを変更する。来年6月1日から、Googleフォト、Gmail、Googleドライブを2年以上使わないか、容量上限を超えたまま2年経過すると、コンテンツが削除される可能性がある。

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 米Googleは11月11日(現地時間)、Googleアカウントで使えるクラウドストレージに関する変更を発表した。Googleフォト、Gmail、Googleドライブをしばらく使っていないユーザーと、ストレージの容量制限を超えるユーザーが影響を受ける。2021年6月1日に変更が有効になる。

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 Googleは同日、Googleフォトの無制限バックアップを来年5月末で終了することも発表している。

 クラウドストレージ全体の変更の主なポイントは以下の通り。

  • Googleフォトにバックアップされている高品質コンテンツを容量としてカウントする
  • Googleドキュメント、スプレッドシート、スライド、図形描画、フォーム、Jamboardのファイルもカウントする
  • Googleドライブ、Gmail、Googleフォトをそれぞれ2年以上使わないと、各サービスのデータを削除する(例えばフォトだけ2年以上使っていなければ、フォトのコンテンツだけが削除され、ドライブとGmailは影響を受けない)
  • 保存容量を超えた場合の制限が厳しくなる

 保存容量を超えた場合、現在は新たなコンテンツをバックアップできなくなり、Gmailの受信ができなくなるだけだが、6月1日以降はそれに加え、Googleドキュメント、スプレッドシート、スライド、図形描画、フォーム、Jamboard などの共同編集用コンテンツ作成アプリで新しいファイルを作成することができなくなる。使用量を上限以下に減らすか、有料プランの「Google One」にアップグレードして容量を増やさない限り、ユーザー本人だけでなく、コンテンツを共有している他のユーザーも対象となったファイルの編集やコピーができなくなる。

 さらに、保存容量を超過した状態が2年間続くと、Gmail、Googleドライブ、Googleフォトのコンテンツが削除される場合がある。

 いずれかのサービスで容量上限に近づくと、ユーザーにはアプリやメールで警告するので、知らないうちに削除されてしまうことはなさそうだ。ただし、制限はGoogleアカウントごとに適用されるので、複数のアカウントを持ち、Gmailなどをチェックしていないアカウントもあるユーザーは注意が必要だ。

 現在保存容量を超過していても、6月1日までに無駄なファイルを削除して制限内に収めれば削除対象にはならない。Googleは同日、ユーザーが自分のストレージをあとどのくらい使えるかを見積もるためのツールの提供を開始した。この見積もりは、Googleがユーザーのバックアップ頻度を参考に予測したものだ。過去数カ月コンテンツを継続的にアップロードしていない場合や、割当の上限に近くなっている場合は見積もりではなく、現在の空き容量が示される。

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ストレージ容量見積もりツール

 削除されないようにするには、無駄なファイルを削除するか、有料プランにアップグレードするか、コンテンツを他のサービスや自分のストレージに退避させるかだ。Googleはユーザーのためのデータ転送プロジェクト「Data Transfer Project」を2018年に立ち上げており、プロジェクトに参加している米Microsoftや米Appleへのデータ移行は比較的簡単にできるようにしている。ただし、現在プロジェクトに参加している企業の中でクラウドストレージの無料容量が最も多いのはGoogleだ。

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Googleドライブの有料版「Google One」の料金プラン

 Googleによると、Gmail、Googleドライブ、Googleフォトは過去10年で何十億人ものユーザーに使われ、毎日430万GB以上のデータが追加されているという。

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