Google、都道府県別コロナ予測「COVID-19感染予測(日本版)」提供開始
Googleが、新型コロナの向こう4週間の感染予測を都道府県別に表示する「COVID-19感染予測(日本版)」の提供を開始した。米国で8月にリリースしたサービスの日本版だ。トレーニングに日本のデータを使い、日本向けにローカライズしてある。
米Googleは11月17日、8月に米国向けに公開した新型コロナウイルス感染予測サービス「COVID-19 Public Forecasts」の日本版「COVID-19感染予測(日本版)」を公開した。
日本全国での新型コロナ感染に関する予測情報を、都道府県別に提供する。向こう4週間に予測される死亡者数、陽性者数、入院・療養等患者数などをダッシュボードで示す。
また、医療機関や研究機関向けにGoogle Cloud Platformで提供されるビッグデータ解析プラットフォーム「BigQuery」やCSVファイルとしても提供する。
オリジナルのCOVID-19 Public Forecastsは、Google Cloud AI と米Harvard Global Health Instituteが提携して開発した。ジョンズ ホプキンス大学、Descartes Lab、米国国勢調査局などが一般公開しているデータを使用してトレーニングされており、今後も更新が続けられる。
COVID-19 Public Forecastsの予測モデルのローカライズに当たっては、日本のデータセットのみを利用してトレーニングした。利用したのは、GitHubやBigQueryで一般公開されている「Googleコミュニティモビリティレポート」や「Covid-19 World Symptom Survey」、厚生労働省のオープンデータ、首相官邸の発表、国立感染研究所感染症情報センターのデータなど。トレーニングに国内データを使うことで、予測結果には日本独自の状況が反映されているとしている。
予測モデルを特定の日付までトレーニングした後、実測値と同じ期間の予測値とを比較して精度検証を行ったところ、一般的な疫学的コンパートメントモデルや、検証用の米国データで十分な精度を示した簡易版モデルと比較して、精度が優れていることを確認したという。
日本版モデル開発に当たっては、慶應義塾大学医療政策・管理学教室の宮田裕章教授が監修した。
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