GM傘下の自動運転Cruise、Microsoftなどから20億ドル調達 Azure採用
MicrosoftがGM傘下の自動運転システム企業Cruiseとの提携と同社への新規株式投資を発表した。Cruiseはクラウドプラットフォーム「Azure」を採用し、自動運転車の商品化を推進する。Microsoftやホンダなどからの20億ドル超の出資により、Cruiseの評価価値は約300億ドルになる。
米General Motors(GM)とその傘下の自動運転システム企業Cruise Automationは1月19日(現地時間)、米Microsoftと長期にわたる戦略的関係を結んだと発表した。
CruiseはMicrosoftのクラウド「Microsoft Azure」を採用し、独自の自動運転車の大規模商品化を推進する。GMもまた、Microsoftを優先クラウドプロバイダーとし、デジタルサプライチェーン全体の合理化を図る。GMは2025年までに世界で30台の新電気自動車を製造するとしている。
また、Microsoftは既にCruiseに投資しているホンダや機関投資家などとともにCruiseへの20億ドル(約2080億円)以上の新規株式投資を行う。これによりCruiseの評価額は約300億ドルになるとしている。
米TechCrunchは、この取引でMicrosoftは自動運転に必要な機械学習やロボット工学などの最先端のシステムをテストできるようになると、Microsoft側のメリットを指摘する。
Microsoftのサティア・ナデラCEOは発表文で「デジタルテクノロジーの進歩により、人や物の移動方法など、仕事や生活のあらゆる側面が再定義されている。Microsoftは、CruiseおよびGMが自律輸送の規模を拡大し、主流にする取り組みをAzureで支援する」と語った。
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