Twitter、過去最高の売上高 「iOS 14」のトラッキング申請の影響は「それほど大きくない」
Twitterの2020年10〜12月期決算は、主力の広告が好調で2桁台の増収増益だった。mDAUは26%増と増加率は鈍化したものの1億9200万人と過去最高を更新した。
米Twitterは2月9日(現地時間)、2020年第4四半期(10〜12月期)の決算を発表した。売上高は前年同期比28%増の12億8900万ドル、純利益は87%増の2億2200万ドル(1株当たり28セント、非GAAPベースでは38セント)だった。主力の広告事業が好調で、売上高は四半期ベースで過去最高を記録した。mDAU(広告を閲覧した、収益につながる日間アクティブユーザー数)は新型コロナウイルス感染症による“巣ごもり需要”で前年比26%増加し、増加速度は鈍化したものの、過去最高の1億9200万人になった。
売上高、純利益ともにアナリスト予測(11億9000万ドル、31セント)を上回ったが、mDAUは予測の1億9350万人にわずかに届かなかった。
広告の売上高は前年比31%増の11億5000万ドルと好調だった。ダイレクトレスポンス広告の1つ、モバイルアプリケーションプロモーション(MAP)サービスからの売り上げが前年比で50%増加したという。
ジャック・ドーシーCEOは業績発表後の電話会見で、「2020年の主な出来事(コロナ禍や米大統領選などを指す)では信頼性を強化し、人々の安全を保つよう尽力した。個人アカウントの誰より明らかに大きいプラットフォームというものがあるのだ」とドナルド・トランプ米大統領(当時)のアカウントを削除したことに触れた。
2021年については、主に製品開発や研究のために従業員を20%以上増やし、新たなデータセンターも開設するため、年間総コストが25%以上増加すると予想する。一方、新型コロナのパンデミックが改善され、米Appleが間もなくスタートする予定の「iOS 14」でのプライバシー関連の更新の影響が少ないとすれば、総売上高は総コストを上回るとしている。
同社は、1月末までの「平均絶対mDAU」増加率は過去4年間の平均を上回ったと語った。
うわさされている有料化については、サブスクリプションサービスのテストは行っているが、来年までに正式版になる見込みはないと語った。
関連記事
- Twitter、「Clubhouse」競合の音声SNS「Spaces」のテストを開始
Twitterは、音声チャットルームサービス「Spaces」のテストを開始したと発表した。ユーザーが自分のSpaceを開設してフォロワーなどを招待し、音声で会話するサービスだ。 - TwitterのドーシーCEO、トランプ氏のアカウント凍結について11連投ツイートで語る
Twitterのジャック・ドーシーCEOが、ドナルド・トランプ米大統領のTwitterアカウントを永久凍結したことについて「この判断は正しかっただろうか?」と問題提起する連投ツイートを投稿した。 - Twitter決算は黒字転換 「偽情報拡散対策の効果は出ている」
Twitterの7〜9月期決算は、増収減益。mDAU(収益につながる日間アクティブユーザー数)は29%増の1億8700万人だった。 - Twitter決算は減収・赤字 サブスクサービスのテスト開始を発表
Twitterの4〜6月のmDAUは“巣ごもり需要で”過去最高の1億8600万人になったが、コロナ禍で広告が減ったため、売上高は19%減、2四半期連続の赤字となった。ジャック・ドーシーCEOはサブスクリプションサービスのテストを開始することを認めた。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.