アンディ・ルービン氏の「Essential」知財、謎の新企業Nothingが購入
中国スマートフォン大手のOnePlusを昨秋退社した共同創業者、カール・ペイ氏の新興企業Nothingが、“Androidの父”アンディ・ルービン氏が創業し、ハイエンド端末1モデルを発売しただけで閉鎖したEssential Productsの知財を買収していたことが分かった。
米Alphabetなどが出資する英新興企業Nothingが、昨年2月に閉鎖したアンディ・ルービン氏のIT企業Essential Productsのロゴを含む知財を買収していたと、米9TO5Googleが2月15日(現地時間)、英知的財産庁(UKIPO)への提出文書に基づいて報じた。
Nothingは、ユニークな販売方法で注目を集め、現在は大手Androidスマートフォンメーカーとして知られる中国OnePlusの共同創業者、カール・ペイ氏が昨年10月に立ち上げた新興企業。ペイ氏はOnePlusで、新興国市場で大ヒットとなった「Nord」などを手掛けた。正式発表はなかったが、昨年10月に同社を離れたと報じられた。
Nothingの公式サイトによると、同社にはAlphabetの投資部門GV(旧Google Ventures)、YouTuberのケイシー・ナイスタット氏、米Twitchの共同創業者ケビン・リン氏、米Redditのスティーブ・ハフマン氏が出資している。具体的な製品の計画などは明らかにしていないが、「消費者向けテクノロジー分野に芸術性、情熱、信頼を取り戻す」としている。
Nothingは公式Instagramで6日、更新したロードマップの画像を投稿し、間もなく何かを発表することをほのめかした。公式サイトでは秒読みが始まっている。
Essentialは“Androidの父”と呼ばれるルービン氏が2015年に立ち上げ、「Essential Phone PH-1」というハイエンドスマートフォンを発売したが、昨年2月に閉鎖した。縦長のユニークなスマートフォン「GEM」やスマートホーム製品などの計画は世に出ることなく終わった。
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