Instagram、表示アルゴリズムや「シャドーバンニング」について説明
Instagramトップのアダム・モッセリ氏が、投稿の表示アルゴリズムについて説明した。投稿の「いいね」が減ると「シャドーバンニング」を疑うユーザーに「いいね」が減る理由も説明している。
米Facebook傘下のInstagramの責任者、アダム・モッセリ氏は6月8日(現地時間)、Instagramのアルゴリズムについて公式ブログで説明した。今後一連のブログで投稿の規制ルールなどについて説明していく計画。
モッセリ氏はアルゴリズムは1つではなく、「フィード」(Twitterの「タイムライン」に当たる一般の投稿を表示する、家のアイコンのタブ)、「ストーリーズ」(フィードの上に並ぶ短い動画)、「リール」、「発見」で異なるシグナルに重点を置いていると説明した。
例えばフィードとストーリーズはユーザーがフォローしている、特に親しい友達の投稿を優先的に表示するが、発見タブにユーザーが求めるのは新しいことの発見のはずなので、ユーザーのアクティビティ履歴に基づいてユーザーが興味を持ちそうなコンテンツを表示するようにしている。
発見タブに表示されるコンテンツに興味のないものがある場合は、選択して「興味なし」をタップすれば似たようなコンテンツは表示されなくなる。
モッセリ氏は「シャドーバンニング」についての項を設け、「人々がわれわれがシャドーバンニングしていると非難する」のは、Instagramがどう機能しているかの説明が不十分なせいだと認識していると語った。シャドーバンニング(shadow banning)とは、誰かの投稿を、投稿した本人には気づかれないように、意図的に他の人が発見できないようにすることを指す。
一部のユーザーは自分の投稿にいいねやコメントが少ないのはシャドーバンニングのせいだと主張している。だが同氏によると、「実のところ、ほとんどのフォロワーは自分のフィードの半分未満しか見ていない」ので、投稿の「いいね」やコメントが少ないのは、そもそもフォロワーが見ていない可能性もあると示唆した。
それでも透明性を高めるために、1日に何百万件も届く「報告」の処理システムや、報告対応のミスをへらすための取り組みについて、今後のブログで説明していくとモッセリ氏は語った。
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