Googleの“第三のOS”「Fuchsia」、初代「Nest Hub」にいつの間にか降臨
Googleが2015年に立ち上げた非Linuxの新OS「Fuchsia」が第1世代のスマートディスプレイ「Nest Hub」にOTAでひっそりインストールされていた。ファームウェアバージョンで確認できる。
米Googleは、“第三のOS”「Fuchsia」を第1世代のNest Hub(旧「Google Home Hub」)にOTAによるサイレントアップデートでインストールしている。米9TO5Googleが8月17日(現地時間)、Googleに確認したとしてそう報じた。
Fuchsiaのリリースは5月にGoogleが認めていたが、その段階では「プレビュープログラム」を有効にした一部の端末のみが対象だった。9TO5Googleは、Googleが先週末にサポートページを更新し、ファームウェアアップデートのバージョンを更新したことに気づき、Googleに確認したところFuchsiaへの移行を認めたという。
本稿筆者の第1世代Nest Hubのファームウェアバージョンも「1.52.260996」になっており、これはFuchsiaであることを意味する。なお、第2世代Nest Hubは対象ではなく、まだ「Cast OS」のままで、最新のファームウェアバージョンは「1.54.252371」だ。筆者の第2世代Nest Hubにはまだ最新のアップデートがきていない。
FuchsiaはGoogleが2015年8月にGitHubで公開した、Linuxをベースにしていない、ゼロから構築した新しいOSプロジェクト。Fuchsiaとはピンクと紫を足した赤紫色のことで「フーシャ」あるいは「フクシア」と読む。2018年には「3年以内にスマートスピーカーに搭載される」と報じられていた。
5月の時点でGoogleは、土台のOSが変わってもNest Hubの機能は変わらないと説明していた。筆者は常に見えるところにNest Hubを置いてあり、音声命令もしているが、OSが変わったことには全く気づかなかった。
【UPDATE】その後、漢字の表示が変わったこと、Webページを表示した場合、これまではできなかったピンチ&ズームが可能になったことなどが分かった。
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