国内のNFTマーケットに攻撃 一部のNFT作品が流出か 運営は補填を発表
国内のNFTマーケットプレース「nanakusa」が、スマートコントラクトへの攻撃を受けたと発表。一部のNFT作品が外部に流出した可能性があるという。nanakusaはその後、ユーザーへの補填を発表している。
ブロックチェーン事業を手掛けるスマートアップ(東京都港区)は9月3日、同社のNFTマーケットプレース「nanakusa」が外部から攻撃を受け、一部のNFT作品が流出した可能性があると発表した。
被害の詳細については調査中としているものの、ブロックチェーン上での取引を自動執行するプログラムである「スマートコントラクト」に何らかの攻撃があったものとみている。nanakusaの公式アカウントに対し、ユーザーと思われるアカウントから「出品したNFTが勝手に誰かの手に渡っている」というツイートも確認できる。
同社では攻撃発表から2時間後、クリエイターと作品保有者に対して補填すると発表。対象アドレスのうち、連絡の取れない8つのアドレスの一部を公開している。また、流出対応の一環として、一時的に出品と購入を停止。再開のめどが立ち次第、改めて報告するとしている。
NFT作品が流出した原因などについてはまだ明らかにされていないが、nanakusaプロデューサーのコウ氏は、自身のTwitterアカウントにて、全容について改めて報告すると述べている。
NFTは、Non-Fungible Token(非代替性トークン)と呼ばれるもので、デジタルデータの所有権をトークンとしてブロックチェーンに記録することで、データ固有の価値を証明できるのが特徴。最近では、デジタルアートの取引以外にも、ブロックチェーンゲームのアイテム交換や、コンテンツの流通に活用する動きが出ている。
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