「Google ニュースショーケース」日本でも開始 40以上の報道機関が参加、一部の有料記事を開放
Google Japanが報道機関を支援する取り組みとして「Google ニュースショーケース」を日本で始める。40以上の報道機関が参加。媒体ごとに記事が並ぶ新しいUIパネルを採用し、配信する記事やデザインを報道機関側が制御できる。さらに、Googleが負担する形で、一部の有料コンテンツにもアクセスできる。
Google Japanは9月16日、報道機関を支援する取り組みとして、同社が選定した媒体の記事を配信するサービス「Google ニュースショーケース」の提供を日本でも始めた。参加媒体は読売新聞や朝日新聞など44社。国外では、すでに英国など12カ国以上で1000を超える報道機関が参加している。
複数の報道機関から配信されたニュースがカテゴリーごとに集う「Googleニュース」と異なり、媒体ごとに記事が並ぶ新しいUIパネルを採用する。配信する記事やデザインなどを報道機関側が制御できるという。記事が並ぶパネルは、Android/iOS/モバイルブラウザのGoogleニュースや、ユーザーの検索履歴などに基づいてコンテンツをキュレーションする「Discover」のiOS版にも表示する。
ニュースショーケースでは報道機関とのライセンス契約の一環として、Google側がコストを負担する形で、読者が一部の有料コンテンツを閲覧できるようにする。読者により多くの記事へのアクセスを提供し、報道機関のサブスクリプション拡大に貢献するという。
日本では、読売新聞、朝日新聞、日本経済新聞といった全国紙の他、中日新聞、河北新報、京都新聞などの地方紙、時事通信、共同通信を含む40以上の報道機関が参加。媒体は今後も追加する予定。GoogleニュースとDiscoverで記事を配信する新しい方法として、公共の利益に資する報道機関の支援につなげるとしている。
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