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ごみピットの煙、AIで発見 リチウムイオン電池の誤投棄などで相次ぐ火災を防ぐ
「ごみピット」向け発煙を検知AIシステム「Smoke AI」がJFEエンジニアリングから。ごみピットの発煙モデルなど数万件のデータをディープラーニングで学習させた。
JFEエンジニアリングは12月2日、清掃工場で、ごみを焼却する前に集積する「ごみピット」向けに、発煙を検知するシステム「Smoke AI」(スモークアイ)を開発したと発表した。発煙モデルを学習したAIにより、ピットの深い部分での発煙も検知し、火災を被害を防ぐ。
すでに粗大ごみ処理施設に納入済み。今後、一般廃棄物処理施設向けにも開発を進め、拡販していく。
ごみピットの発煙モデルなど数万件のデータをディープラーニングで学習させることで、発煙の特徴を把握させ、ほこりなどの誤検知を抑えた。ごみピットの深い部分での発火による煙も素早く検知し、初期消火につなげられるという。
清掃工場では近年、誤って一般ごみとして廃棄された電池による火災が多発しているという。特にリチウムイオン電池は、衝撃やショートなどで発火するリスクがある。ごみピットの表層ではなく深い部分で発火した場合は赤外線カメラでは見つけにくく、火災の被害が甚大になることもあるという。
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