自分で動く「ロボ家具」登場 ソファーに搬送ロボット内蔵、模様替えを楽に
木工家具の街として知られる福岡県の大川市が家の中を移動するソファー「ロボ家具」を公開。17年の「ネコ家具」に続き市のPRに活用する。
木工家具の街として知られる福岡県の大川市は1月12日、人を乗せたまま家の中を移動するソファー「ロボ家具」の動画をYouTubeで公開した。部屋の模様替えが楽になる他、子供達の遊び道具やお年寄りの移動手段にもなるという。
市のPRのため、市内の家具メーカーに依頼して作った「未来の家具」のコンセプトモデル。座面の下にロボットメーカー匠(福岡県福岡市)の自動搬送ロボット「TiTra G500」を内蔵し、リモコン操作で前後左右の移動はもちろん、その場でスピンターンもできる。
TiTra G500は物流倉庫などで人の代わりに荷物を運ぶ搬送用ロボットで最大積載量は500kg。パワーは十分だが735(幅)×1050(奥行き)×290(高さ)mmと筐体が大きく、ソファーの製作にあたってはロボットの内蔵スペース確保と座り心地のバランスをとるのが難しかったという。
ソファーの製作を担当した家具メーカーの丸庄は「デザイン性や座り心地が失われるのは家具屋として許せない。いかにロボットの内蔵スペースを小さくしてソファとギリギリで合体させるかという点に注力した」としている。最終的に通常より少しだけ座面は高くなったものの、カジュアルな外観に仕上げた。
コンセプトモデルのため現時点でロボ家具を市販する予定はない。製作したロボ家具(ロボ抜き)はTwitterキャンペーンでフォロワーにプレゼントする予定だ。
ただし大川市が同じく市のPRのために17年に製作した「ネコ家具」はネット上での反響が大きく、当初非売品だったもののその後市販している。製作を担当した広松木工が直販サイトなどで取り扱っている他、大川市の「ふるさと納税」返礼品にもなった。
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