“顔だけバーチャルヒューマン”の写真素材、ピクスタが発売 新規事業の可能性探る
画像素材サイト「PIXTA」などを運営するピクスタは、人を模した3DCG「バーチャルヒューマン」の企画・開発を行うCapexと協業し、3DCGと写真を組み合わせた「フォトリアル・バーチャルヒューマン」の写真素材5点を発売する。
画像素材サイト「PIXTA」などを運営するピクスタは10月7日、人を模した3DCG「バーチャルヒューマン」の企画・開発を行うCapex(東京都港区)と協業し、写真と3DCGを組み合わせた「フォトリアル・バーチャルヒューマン」の写真素材5点を発売すると発表した。ストック素材としての需要を探る狙い。価格は単品購入で1点1980円から。
バーチャルヒューマン写真素材は、実在する人物モデルの写真などに3DCGのバーチャルヒューマンを組み合わせて加工したもの。女性の全身写真に3DCGで制作した顔を組み合わせた。写真素材は全5点で、オフィスでPCを操作する様子や、若い女性のライフスタイルイメージなどのシチュエーションを想定した内容になっている。
ピクスタでは5月末に3DCG・アバターを制作する新サービス「3DCGオンデマンド」を始めており、将来的に3DCG素材を取り扱う新事業を構想している。今回の素材の販売を通じて、「既存の人物写真素材の顔を架空の人物に加工する」バーチャルヒューマンモデルのキャスティングサービスなど、同社が構想中の新事業の市場調査を行うという。
写真とバーチャルヒューマンを組み合わせることで「クリエイターはより柔軟に作品作りができ、モデルは顔に依存せず自らの強みのボディーパーツを生かせる。素材購入者も被写体人物がイメージ通りでなくても、3DCG技術で顔や髪形などを自由に加工・変更できるようになる」と、同社はメリットを説明している。
今後は、さらに複数のバーチャルヒューマン素材を展開を予定。メタバース時代に向けた3DCG人物モデルキャスティングサービスの実現を目指す。
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