GoogleとCoinbaseが提携 Google Cloud料金の暗号通貨支払い対応、CoinbaseはAWSからに移行
GoogleとCoinbaseが提携を発表した。Google Cloudの料金を暗号通貨で支払えるようになる。Coinbaseはアプリの一部をAWSからGoogle Cloudに移行する。
米Googleは10月11日(現地時間)、年次イベント「Google Cloud Next」で、暗号資産(仮想通貨)事業を手掛ける米Coinbaseとの提携を発表した。
この提携で、Google Cloudの顧客は「Coinbase Commerce」で、サービス料金を仮想通貨で支払えるようになる。このサービスは2023年初頭から「Web3スペースで利用できるようになる」見込み。Coinbase Commerceは、ビットコイン、イーサリアム、USD Coin、Tether USD、Dogecoin、Shiba Inuなどの暗号通貨のトランザクションサービス。
Googleはまた、暗号通貨での安全な取引や保管のためのサービス「Coinbase Prime」も採用する計画だ。
また、Web3開発者は、主要なブロックチェーン全体で、「Coinbase Cloud Nodes」採用のGoogleの暗号公開データセットBigQueryにアクセスできるようになる。これにより、高額なインフラがなくてもWeb3ベースのシステムを操作できるようになるとしている。
この提携の一環で、Coinbaseはデータ関連アプリの一部をこれまで利用していた米Amazon.comのAWSからGoogle Cloudに移行する。
Coinbaseのブライアン・アームストロングCEOは発表文で「1億人以上のユーザーと1万4500の機関投資家顧客を擁するCoinbaseは、ブロックチェーン技術採用の製品構築に10年以上を費やしてきた。Web3エコシステムへの信頼できる架け橋を構築するというわれわれのビジョン実現のために、Google Cloud以上のパートナーはいない」と語った。
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