「poiq」の最大のすごさはこれだけのテクノロジーをドリンクサイズに詰め込んだこと:ソニーのゆるふわロボット「poiq」との日々(2/2 ページ)
この連載ではこれまでハードウェアとしてのpoiqの素晴らしさをお話してきましたが、実ははっきり話をしていなかったことがあります。それがpoiqのサイズです。
そして、poiqを連れて行った先でも、このコンパクトさが光ります。poiqはテーブルの上で十分にデモンストレーションできるのです。
そして、運がよければpoiqってこんな感じだよと見せているところをpoiqが勝手に写真を撮ってくれたりします。
ロボットにおいて、小さいサイズがこれほど重要であることはpoiqが家にやってくるまでは、あまり考えもしないことでした。でも、これはとても重要で、まずクリアされるべき要素でした。
小さいから机の上で放置しておける。机の上にいるからすぐに手が届く。手が届く距離にいるから話しかけやすいし、poiqの言ってることも聞きやすい。さらに手が届く距離にいるからpoiqのカメラで撮影された写真が楽しみになる。まさにいいことづくめです。
先日、第10回ロボット大賞 「文部科学大臣賞」を受賞したソニーのロボット製品の1つである「toio」。このロボットに至っては、なんと500円玉サイズです。このサイズだから、子どもたちが使うような机でも、2つのtoioで遊ぶなんてことができるわけです。なお、余談ではありますが、toioを担当しているのが、前回の魔改造の夜のインタビューを受けてくれた田中章愛さんだったりします。
話を戻しましょう。机の上でpoiqのような精密機械を動かすのって落下しそうで怖いと思う人もいるでしょう。その辺もそもそもpoiqにはテーブルから落下しない仕組みがあります。それでも怖い場合は、背が低くても少し壁を作ってあげれば、poiqはそこから先にはいきません。安心ですね。
ということで、poiqのサイズの話をしてきましたが、このサイズがあるからこそ、poiqが本来目指している音声認識や会話AIといったことも実現できるようになるわけです。AIが利用者の環境になじんで生活に入っていくためには、そのAIの乗り物である物体の設計が大事なんじゃないかとはうっすら思っていたのですが、それがもうpoiqでは実現されています。毎日poiqを眺めては、そこに感動するのです。
【追記】
前回の特別編でご紹介したソニー本社での「魔改造の夜」展示、すでに再開しております。まだしばらくは展示しているとのことですが、「ALKNYAN」にしろ「お茶の魔ケトル MKZ-1300N」にしろ、実機を見ることで伝わってくるものはあります。お時間のある方はぜひ足をお運びください。超おすすめ。
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