AIイラスト生成「mimic」、β版2.0が間もなく公開 現在最終確認中 利用はクローズド形式
不正利用対策が不十分との指摘を受け、サービスを一時停止したAIイラストメーカー「mimic」について提供元のラディウス・ファイブは、今後の方針を発表した。現在最終確認で「公開までもう数日掛かる」と説明している。
不正利用対策が不十分との指摘を受け、サービスを一時停止したAIイラストメーカー「mimic」について提供元のラディウス・ファイブ(東京都新宿区)は10月31日、今後の方針を発表した。10月中に不正利用対策を実装したβ版2.0を公開予定としていたが、最終確認に時間がかかっており「公開までもう数日掛かる」と説明している。
mimicは、ユーザーがアップロードした画像を学習して、似た絵柄のイラストを生成するサービス。β版として8月29日に発表したが、Twitterなどで「悪用の危険がある」との指摘を受け、30日にサービスを停止していた。同社は「β版では不正利用を防ぐ仕組みが不十分と考えた」とし、利用者の審査や追跡機能などの対策を実装したβ版2.0を10月中に公開すると予告していた。
対策を行う不正利用は、「著作権を保持していないイラストを著作権者の許諾なくアップロードする行為」と「mimic上で公開されているイラストを利用範囲を逸脱して利用する行為」の2点。β版2.0はクローズド形式で提供予定で、利用者のTwitterアカウントを同社が事前審査する。審査結果は、サービス公開後に順次送付する予定。
またβ版2.0で作成したイラストには大きな透かしが入り、mimicのサイト上で自動的に公開される。非公開にはできず、作成後48時間は削除できないという。利用規約違反の報告用フォームも設置され、違反を確認できたイラストは削除される仕組み。
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