TwitterのマスクCEO、AppleのクックCEOを訪問 「アプリ削除の誤解は解消した」とツイート
TwitterのマスクCEOは、AppleキャンパスのクックCEOを訪問したとツイートした。「ティムがTwitterをアプリストアから削除するつもりはないことは明らか」とも。
米Twitterのイーロン・マスクCEOは11月30日(現地時間)、「ティム・クックさん、Appleの美しいキャンパスを案内してくれてありがとう」と米Appleの本社キャンパス内とみられる動画を添えてツイートした。同氏は前日、「AppleがTwitterでの広告をほぼすべて停止した。米国での言論の自由が嫌いなのかな? どうなってるんだい、ティム・クック」と、また、AppleがTwitterアプリをアプリストアから削除しようとしているとツイートした。
動画ツイートの約2時間後、「(クック氏と)いい話し合いが持てた。いろいろ話し合ったが、特にApp StoreからTwitterアプリが削除される可能性があるという誤解が解消した。ティムがそんなことをするつもりは決してないことは明らかだった」とツイートした。
具体的にどのような会話があったかは不明だが、1件目のツイートのApple Parkのアヒル池らしき動画の水面に映る2つの影の、右は撮影しているマスク氏、左はクック氏に見える。
Twitterではモデレーションを担当していた契約社員の大量解雇の影響もあってか、中国関連の大量スパムに対処しきれないなどの問題が発生している。AppleはApp Store Reviewガイドラインで、ユーザー生成コンテンツを含むアプリ(Twitterはこれに該当する)は「不適切な内容がAppに投稿されることを防ぐ手段」などを備えることなどを義務付けており、こうした要件を満たさないアプリは「App Storeで公開することはできません」としている。
本稿執筆現在、クック氏は何もツイートしていない。
Twitterは同日、「Twitter 2.0:公の会話への継続的な取り組み」という公式ブログを公開し、「われわれは収益が使命と相互に関連していることを常に理解している。(中略)ブランドの安全性は、人間の安全が最優先事項である場合にのみ実現可能だ」と強調し、「われわれは、間違いを犯し、学び、改善していく」と語った。趣旨は「今は改革を始めた段階で混乱もあるが、Twitterのポリシーに変更はなく、広告主が安心して出広できるプラットフォームであり続ける」というアピールとみられる。
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