「QRコード決済は年内で止めます」──創業40年のカレー料理屋の投稿が話題 「利用増えるにつれ、手数料がすごい金額に」
創業から40年以上たつ「ボンディ神田小川町店」(@bondyogawamachi)は、年内でQRコード決済の取り扱いを停止する。停止の理由は「利用が増えるにつれ、毎月支払う手数料がすごい金額になるため」と説明している。
QRコード決済での支払いを停止すると発表したカレー料理店のツイートが話題になっている。創業から40年以上たつ「ボンディ神田小川町店」(@bondyogawamachi)は12月19日、年内でQRコード決済の取り扱いを停止すると発表した。
停止の理由について、同店は「利用が増えるにつれ、毎月支払う手数料がすごい金額になるため」と説明している。2023年1月の営業からは現金決済のみに対応するという。8月には一部商品の値上げも実施していたが、23年以降はQRコード決済も停止し、さらに経費を抑えていく方針。
同店では「PayPay」「LINE Pay」「楽天ペイ」「au PAY」の4種類のQRコード決済に対応していたという。それぞれの決済システムの利用料は21日時点では、PayPayとLINE Payは1.60%から、楽天ペイは3.24%、au PAYは2.6%としている。
これらの決済手段は、各社が手数料無料のキャンペーンを打ち出す中、18年頃から加盟店が拡大していった。しかしPayPayをはじめとした各サービスは、21年10月から手数料を有料化。これまでなかった決済手数料負担が、店舗経営を圧迫し始めた。
ボンディの投稿を見たユーザーからは「これからこういう店増えてくると思う」や「有名店でも決済手数料が負担になるのだから飲食店は本当に難しいビジネスモデル」「現金は安め、キャッシュレスは高めとかできないのか」「便利と引き換えに誰かが疲弊している」など電子決済の今後を心配する声が上がっている。
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