成層圏への旅、HISが18日発売 価格は約1600万円 高高度気球で約6時間のフライト
エイチ・アイ・エスは、「宇宙の入り口」(高度約30kmの成層圏)までの旅を1月18日から販売する。料金は1人当たり12万5000ドル(1ドル=129円換算で、約1607万円)の他、手配料金として55万円などが必要。
エイチ・アイ・エスは、「宇宙の入り口」(高度約30kmの成層圏)までの旅を1月18日から販売する。宇宙ベンチャー企業の米Space Perspectiveが運用する高高度気球「Spaceship Neptune」(スペースシップ・ネプチューン)を利用した旅行プラン。料金は1人当たり12万5000ドル(1ドル=129円換算で、約1607万円)の他、手配料金として55万円などが必要。
販売するのは高高度気球に搭乗するチケットで、18歳以上であれば誰でも応募可能。具体的な搭乗時期は未定であり指定はできない。2024年のフライトはすでに完売しており、25年10月から28年までのフライトになるという。フライト予定日の1年前に、正確な日時を知らせる予定。
旅の所要時間は、高高度気球の離陸から着陸までは約6時間。米国のケネディ宇宙センターに集合し、海洋宇宙港「ボイジャー」かフロリダ州スペースコーストから出発する。高高度気球は2時間かけて上昇し、高度30kmの地点で2時間浮遊する。さらに2時間をかけて緩やかに降下して、船が待つ海に着水する予定。
高高度気球の搭乗人数は最大8人。8人以下で参加する場合は、他の客も同乗する。船内にはWi-Fiも備えており、地上の人たちと交流できる。他に、バーや機内食、トイレも完備。なお、船内の説明は全て英語になる。
販売を担当するHIS子会社のクオルタ(東京都新宿区)は「星々でいっぱいの夜空を昇り、地球を見下ろし、湾曲した地平線から昇る太陽を眺め、大気の細い明るい青い線を照らす景色を見ることができる。ほぼ360度のパノラマの窓から、あらゆる方向に約724kmを見渡すことが可能」と説明している。
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