YouTube、マルチ言語吹き替え機能を一部クリエイターにロールアウト中
YouTubeは、日本語を含むマルチ言語での動画の吹き替え機能を発表した。一部のクリエイターにロールアウト中だ。視聴ユーザーは、吹き替えトラック付きの動画が設定言語に対応していれば、自動的にその言語で動画を視聴できる。
米Google傘下のYouTubeは2月23日(現地時間)、一部のクリエイター向けにマルチ言語吹き替え機能の提供を開始すると発表した。オリジナル言語に加え、日本語を含む数十カ国語の吹き替え音声トラックを追加できる。
自動字幕のようなAI採用の機能ではなく、人気YouTuberのMrBeast(ジミー・ドナルドソン氏)がYouTubeと協力して立ち上げた人間の吹き替えチームに依頼することになる。
MrBeastは既に複数の動画に複数言語の吹き替えトラックを追加しており、日本語吹き替えを選べるものもある。
MrBeastの動画の日本語版吹き替えは、ドナルドソン氏が熱烈なファンだというアニメ「NARUTO」でNARUTOの声を演じている竹内順子氏だ。
ドナルドソン氏の動画は既に世界中で視聴されており、これまでは同じ動画を複数の国別チャンネルで展開してきたが、音声トラックを追加できるようになったことで、チャンネルを1つに統合していく計画という。
YouTubeによると、既にテストに参加したクリエイターが40以上の言語で3500本以上の多言語動画をアップロードしたという。これらの動画の視聴時間の15%以上がオリジナル言語以外で再生されているという。
この機能を利用できるようになったクリエイターは、動画のアップロードの際にYouTube Studioの[コンテンツ]→[すべて表示]→[動画の言語]で動画の言語を選択する。
視聴者側は、動画がマルチ言語吹き替えに対応している場合は、YouTubeで設定している言語で自動的に再生される。
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