生産性を激上げする日程調整ツール対決 Calendly vs Spir:日程調整SaaS対決(4/4 ページ)
発展途上の日程調整ツールではあるが、コロナ禍を経て確実に変わった商習慣の中ではこれまで以上に業務の効率化に寄与してくれるはずだ。私は近いうちに「日程調整ツールで候補日程を提示しないのは失礼だ」と言われる日が来ると信じている。それぐらい、メールやチャットでのアナログな日程のやり取りには無駄が多い。
「日程調整ツール」を使うことの利便性
筆者は日程調整ツールには昔から関心があり、Calendlyの他にもいくつも国外ツールをこれまで試してきたが、英語のUIはまだなんとかなるにしても、祝日を除外したり、確定後のミーティングのタイトルを日本語にカスタマイズするなどの部分がいまひとつだと感じていた。そんな時にSpirのβ版を見て、それらのひとつひとつのちょっとした使いにくさをきちんと解消した機能設計に正直驚いた。
最初は無料版にしかなかったのだが、あっという間にSpirでしか日程調整をしなくなり、有料の法人ユーザーにも最初から登録して、社内外の日程調整を全てSpirに集約している。筆者の周囲でも日程調整をする際にSpirのURLが送られてくることが増えており、スタートアップ界隈ではかなりの支持を受けているように感じる。
一方で、SpirやCalendly以前に、そもそも日程調整ツールというものの存在を認識していない層もまだかなりいることも事実である。チャットツールのSlack vs Chatworkを書いた際にも感じたことだが、どちらがいいかという前に、そもそも「そのようなツールを使うべきか」という部分で躊躇(ちゅうちょ)している人の方がまだ多いのかもしれない。
今回はこれまでの記事と違って、CalendlyとSpirという日本国内においては明確な競合関係であるとはいえない2つを取り上げている。しかも、機能や思想においても英語、日本語の違いはあれどそこまで大きな差異は見出しにくい。それでもこの記事を書くべきだと思った理由は、少しでも多くの人に「日程調整ツール」を使うことの利便性を実感してもらいたいと思ったからだ。
ただでさえ生産性が低いといわれている日本のビジネスパーソンは、日程調整という何の付加価値も生まない業務に時間を使うべきではないし、そこに意識を割かないことによってミーティングの準備などの成果につなげる活動にリソースを向けることができる。
まだ発展途上の日程調整ツールではあるが、コロナ禍を経て確実に変わった商習慣の中ではこれまで以上に業務の効率化に寄与してくれるはずだ。私は近いうちに「日程調整ツールで候補日程を提示しないのは失礼だ」と言われる日が来ると信じている。それぐらい、メールやチャットでのアナログな日程のやり取りには無駄が多い。
この機会に日程調整ツールをぜひ試していただければ幸いである。
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