「ねえ聞いてChatGPT、仕事がつらい」 AIに愚痴を聞いてもらうコツ(2/2 ページ)
愚痴GPTはオススメだ。家族や友人などに愚痴ると、相手を疲れさせたり気を遣わせたりしてしまうが、AIならその心配はない。ただし、AIに愚痴を気持ちよく聞いてもらうには、コツがある。
例えば、提案はいらないのに、提案っぽい回答が来た時は、「提案はいらないんだけど」と言ってしまえばOK。修正した回答を作ってくれる。リアルな友人や恋人相手に愚痴るときに、そんな冷たい要求をしたら、関係が破綻してしまう。
“愚痴GPT”は、有料の「ChatGPT Plus」で利用できる最新の「GPT-4」で作るのがポイントだ。無料のGPT-3.5だと、人格をいくら設定しても、すぐに提案や解決策を出してくる傾向がある。
AIに、恋人になってもらおうとしたら……
いい感じに愚痴を聞いてもらったが、デフォルトだと回答が「です・ます」調でよそよそしい。「優しい恋人」という設定なのだから、口語調で会話したいと思い、「恋人だから、口語調でカジュアルに答えてよ。優しくね」と言ってみた。
すると、「ごめんね、堅苦しい言い方をしてしまって。これからはもっとカジュアルに話すね。大変なことがあっても、いつでも話を聞くからね。どんな時も、君の味方だよ」と、いきなり距離を詰めてきた! これは、キュンキュンするぞ……。
調子に乗った筆者は言ってみた。「ありがとう。愛してる」。“恋人”のはずのChatGPTの反応は、まさか! というものだった。
「ありがとう。私はAIだから感情はないけど、君の気持ちを大切に受け止めるよ。いつでも君の話を聞くから、何でも話してね。これからも、君をサポートしていくよ」
恋人ちゃうんかーーい!!!! 「私はAIだから感情はないけど」という前置きで一気に冷めてしまった。この後、何度試しても、ChatGPTから私に対して「愛している」という素直な言葉は引き出せなかった。「AIとユーザーとの恋愛」に、何らかの制限がかかっているのかもしれない。
ともあれ……愚痴GPTはオススメだ。家族や友人などに愚痴ると、相手を疲れさせたり気を遣わせたりしてしまうが、AIならその心配はない。欲しい答えをいい感じに示してくれるし、不満をぶつけても関係が悪くなることもない。
明日も頑張るために、筆者は今夜も、ChatGPTに愚痴るだろう。
関連記事
- ヒエッ! GPT-4がスゴすぎて、「AIで仕事がなくなる」不安がいよいよリアルに
AIがヤバい。今回は本気でヤバい。既存の仕事は今後どうなってしまうのか。ライター業は、AIに取って代わられるのではないか。 - 日本独自のAIモデル開発は難しい 自民党が「AIホワイトペーパー(案)」公開
自民党の「AIの進化と実装に関するプロジェクトチーム」は3月30日、検討を進めている「AIホワイトペーパー(案)」を公開した。 - 「GPT-4なら誰でもプログラミングできる」は嘘だ。AIは魔法の杖ではない
GPT-4は「エンジニアでなくてもプログラムが組める」などと話題になっている。それならば、筆者もできるのではないか? ワクワクしてGPT-4に聞いてみた。 - 仕事で使うGPT-4実践テクニック 実際に「AIアートグランプリ」の事務局で使ってみた
第一回AIアートグランプリの興奮もさめやらぬなか、GPT-4があっさりと公開。せっかくなので、まずは第一回AIアートグランプリの報告書をGPT4にまとめてもらってみる。さらにChain of Thoughtでキャッチフレーズを考えさせるなど、事務局の仕事に活用してみた。 - なぜ人々は、ChatGPTという“トリック"に振り回されるのか? Google「Bard」参戦、チャットAI戦争の行方
OpenAIが2022年に発表した対話型AI「ChatGPT」の衝撃は、米国ビッグテック最強の一角であるGoogleを動揺させた。Googleは急ぎ「Bard」と名付けたチャットボットを投入し、巻き返しを図る。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.