Googleの生成型AI「Bard」、コード生成とデバッグ可能に 20言語をサポート
Googleは生成型AI「Bard」にコーディング支援機能を追加した。JavascriptやPythonを含む20以上の言語に対応する。Google Colabへのエクスポートやスプレッドシート関数作成も可能だ。
米Googleは4月21日(現地時間)、会話形式で使える生成型AI「Bard」にコーディング(プログラミング)を支援する機能を追加したと発表した。コードの生成、デバッグ、説明が可能になった。C++、Go、Java、Javascript、Python、Typescriptを含む20以上の言語に対応する。
また、PythonのコードをGoogle Colabにエクスポートできるので、コピペの手間がない。さらに、Googleスプレッドシートの関数の作成も可能だ。
以下のGIFは、生成したPythonコードをGoogle Colabにエクスポートする例だ。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
コードのスニペットの説明は、例えば「google/jax GitHubリポジトリ内のコードについて教えて」などと質問すれば答えてくれる(現在Bardは日本語に対応していないので英語で質問する必要がある)。
デバッグするには「このコードは機能しませんでした。修正してください」とか「見逃した可能性のあるエラー処理句を見つけてください」などと頼む。
Googleは(米OpenAIのChatGPT同様に)Bardはまだ初期の実験段階で自信ありげに誤った情報を提示する可能性があると認めている。
コーディングに関しても、「期待される出力を生成しないコードを提供したり、最適でないか不完全なコードを提供したりすることがある」ので、Bardが生成したコードに関しては、エラーやバグ、脆弱性がないか慎重にテストするよう勧めている。
GoogleはOpenAIがChatGPTを公開した約2カ月後の2月にBardを発表し、3月に公開、4月には日本でも利用可能にした。
関連記事
- Google、AGIのある未来を目指しGoogle DeepMind立ち上げ
Alphabet傘下のGoogleは、自社のAI部門Google Brainと系列のDeepMindを統合し、Google DeepMindの立ち上げを発表した。CEOに就任するDeepMindのハサビス氏は、「史上最大の変革を推進するAGIの未来により早く到達できる」と語った。 - Googleが実験中のチャットAI「Bard」、日本でも使えるように(ただし英語のみ)
米Googleが実験的に提供しているチャットAI「Bard」について、日本でもテストに参加できるようになった。ただし、現時点で会話できるのは英語のみ。 - ChatGPT対抗、Googleの対話AI「Bard」一般公開 「Google検索の補完」 将来は検索との統合も
Googleの対話型AI「Bard」が英米で一般公開。Google検索と連動する機能や、複数の回答候補を提示してくれる機能が特徴だ。 - Google、OpenAIの「ChatGPT」競合「Bard」を限定公開
Googleは、「ChatGPT」と競合する“実験的な会話型AIサービス”の「Bard」の提供を開始する。まずは限定公開だが、「向こう数週間中により広く公開する」。また、Google検索にクエリにテキストで答える新AI機能を間もなく追加する。 - GoogleとReplit、「GitHub Copilot」対抗で提携
IDEを手掛けるReplitは、Googleとの提携を発表した。開発AI「Ghostwiter」をGoogle Cloudでホストする。Googleは「Vertex AI」でReplitを強化するとしている。 - 非エンジニアだけどGPT-4でアプリ作ってみた 経験ゼロでも欲しい機能ができちゃった
IT業界を騒がせる次世代大規模言語モデル「GPT-4」。非エンジニアの記者でも、GPT-4を使えば悩み事を解決するアプリができてしまった。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.