連載
2023年、エアコンのトレンドは「換気」から「節電」へ AI活用の最新技術:知らないと損!?業界最前線(4/5 ページ)
気温も上がってきて、夏の暑さ対策を考える時期になった。今回はエアコンの最新事情を解説する。さまざまな値上げを背景に、メーカー各社は節電機能をアピールした新製品を投入。センサーとAIの活用で節電と快適さを両立させたモデルもある。また持ち運びのできるバッテリー式のモデルも発売される。
上位モデルはセンサー、AIなどの最新技術で制御
とはいえ、各社によるエアコンの節電機能の追求は今に始まったことではなく、すでにさまざまな形で節電と快適さの両立が図られている。例えばパナソニックの「エオリア」シリーズでは、各種センサーで人のいる・いないを検知。さらに活動量や部屋のどこにいるかも把握し、それらの情報に応じて「エオリアAI」が最適な運転を行う。さらには、快適さを優先するか、節電運転を優先するかも選ぶことができる。
パナソニックと同じく、高度なセンシング機能を搭載しているのが三菱の「霧ヶ峰」だ。上位シリーズ(FZ・Z・FD・ZD)は赤外線で温度を見分ける「ムーブアイmirA.I.+(ミライプラス)」を搭載。室内を360度見回し、人の肌の表面温度まで測って、AIが最適に送風する仕組みだ。
さらにZシリーズではバイタルセンサー「エモコアイ」が離れた場所から脈拍数を測り、キモチ(感情)を測定して、よりくつろぎやすい空気に自動調整してくれる。自動モード切り替えもでき、涼しくなったら自動的に消費電力4Wのスタンバイ状態に切り替わる機能も搭載している。
このような、センサーとAIを組み合わせた快適運転機能は、ダイキンや東芝のエアコンでも採用されており、いまや快適と節電のための基本機能となっているのだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
Ankerも参戦、モバイルできる「ポータブル冷蔵庫」がいま注目を集めるワケ
ステイホームやアウトドアブームで、近年注目を集めているのがポータブル冷蔵庫だ。もともとはアウトドア利用のニーズが高い製品だったが、リチウムイオンバッテリーの性能向上により進化。電源がない場所でも利用できるようになり、さまざまなメーカーから発売されている。
一人暮らし専用、パナの食洗機「SOLOTA」の実力を検証してみた
家電の進化により、多くの家事が自動化・半自動化したが、取り付け工事が必要なため普及に伸び悩んでいたのが食器洗い乾燥機だ。しかしここにきて工事が不要な“タンク型”が広がりを見せている。そこで、パナソニックの一人暮らし向け「パーソナル食洗機SOLOTA」を、実機でレビューしたい。
2023年「スティック掃除機」の新トレンド 〜吸引とスチーム掃除のできる機種も登場
掃除機市場で急成長のコードレススティック型の掃除機において、2023年の新しいトレンドを3つご紹介する。いずれも、かゆいところに手が届くような発想の転換と、技術の進化によって生まれた、使い勝手の良い機能だ。
裏話を語るYouTubeが話題 V字回復でトップシェアの「レグザ」に聞いた
日経新聞が1月6日、レグザの国内テレビ首位を報じた。レグザブランドは2006年発足。順調にシェアの伸ばすが、東芝の不正会計疑惑などで人気は急降下する。現在世界第2位のテレビメーカー・ハイセンスの傘下となったのが18年だ。このV字回復の軌跡を聞いた。

