これが未来の縮図? “AIが全部考えてくれる”マインスイーパ登場 人間の担当は運ゲーだけ
コンピュータゲーム「マインスイーパ」を半自動で攻略できるWebアプリが話題になっている。考える部分をAIが担当し、人間は勘で答える必要のある作業だけを行う。開発者は「AIによる無力感を楽しんでほしい」としている。
AIによる無力感を味わえる──そんな触れ込みの「マインスイーパ」派生ゲーム「Minesweeper spoiled by AI」が話題になっている。表示された数字から論理的に地雷の位置を考えるのはAIが担当し、人間は運頼りな作業だけを行う。個人開発者のYusuke Endoh(@mametter)さんが公開したもので「AI時代のマインスイーパ」と説明している。
ゲームではまず、通常のマインスイーパと同じく1手目に適当なマスを開ける。その後AIが自動で、表示される数字から論理的に地雷の位置を予測し、地雷がないマスを開け、あるマスに旗を立てる。全ての地雷を特定できればそのままゲームクリアとなるが、数字だけでは特定しきれず勘で地雷を当てる必要がある場合、人間が再び操作する。
実際にプレイしたTwitterユーザーからは「笑ってしまう」「これが今後の社会の縮図か」「つらすぎる」「やはり人間の仕事は『決断と責任』か」などの声が上がっている。
開発者「無力感を楽しんでもらうゲームを作るのが好き」
Yusuke Endohさんに開発経緯を聞いたところ、“楽しい単純作業はAIに奪われて、人間の仕事は責任をとる”という昨今物議を醸すAIと人間の関係をマインスイーパで表現したという。「実は2007年に一度作っていたが、最近友人がこれを見て『当面想定されるAIと人の関係を象徴する作品になりそう』と提案してくれたので、公開した」(Yusuke Endohさん)
「プレイヤーに無力感を楽しんでもらうゲームを作るのが好き」と語るYusuke Endohさんはこの他にも、「絶対に勝てない6x6リバーシ」という作品も公開している。6×6面でのリバーシは後手必勝となるが、このゲームは人間が先手、AIは後手でミスなく完璧に打つ。そのため、先手の人間は絶対に勝てない仕様になっているという。
Yusuke Endohさんは「今回のマインスイーパも期待通りに完全2択で無力感を味わってもらえると思う」とし、地雷が777個ある高難易度は自身も未クリアと明かす。「完全2択が10回くらいあるとすると、確率的には1024分の1回なので……やはり大変ですね」とコメントしている。運に自信がある人は挑戦してみてはいかがか。
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