Google、「Googleアシスタント」をLLMで強化へ──Axios報道
Googleは音声アシスタントの「Googleアシスタント」をLLM(大規模言語モデル)で“スーパーチャージ”する計画だと、米メディアが入手した従業員宛書簡に基づいて報じた。
米Googleは、生成AIを活用した機能で「Googleアシスタント」を強化する予定だと、米Axiosが7月31日(現地時間)、独自に入手したとするGoogleの従業員宛書簡に基づいて報じた。
「アシスタントのビジョンとチームの変更」という件名のこの書簡は、Googleアシスタント担当副社長のピーユシュ・ランジャン氏と製品管理ディレクターのジョン・デュケリス氏の連名で、「生成AIの大きな可能性を目の当たりにし、最新のLLM(大規模言語モデル)を活用するGoogleアシスタントがどのようなもになるかを探求する大きな機会があると考えている」と書いている。
モバイルに関しては、すでにその取り組みを開始しているという。
この取り組みを「迅速かつ集中的に実行するために」、組織変更を行うとしている。
「われわれは引き続きGoogleアシスタントに深く貢献しており、その明るい未来を楽観視している」と2人は書いている。
GoogleはGoogleアシスタントを、2016年のGoogle I/Oで「AI採用bot」として発表した。現在ではNest製品やスマートフォンなどに搭載されており、「ねぇGoogle」などと話しかけることで音声で単純な検索や問い合わせができるサービスとなっているが、ここ数カ月は目立った新機能追加は行われていない。
同社は一方、今年のGoogle I/Oで、同社のチャットAIサービス「Bard」のGmailへの統合など、多数のAI関連のサービスや製品を発表している。
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