YouTube、クリエイター向けイベントでAI搭載の複数ツールを発表
YouTubeはクリエイター向けイベントを開催し、複数の編集ツールを発表した。YouTubeショートの背景を生成AIで作る「Dream Screen」など、AI搭載のものが中心だ。
米Google傘下のYouTubeは9月21日(現地時間)、ニューヨークでクリエイター向けイベント「Made on YouTube」を開催し、多数のツールを発表した。その多くは生成AI搭載のものだ。
YouTubeショートの背景を生成AIで作る「Dream Screen」
「Dream Screen」は、プロンプトにアイデアを入力することで、AIが生成した動画や画像の背景をショートに追加できる新機能。年内に一部のクリエイターで試験運用を開始し、来年には広範囲に展開する計画だ。
将来的には、背景だけでなく、プロンプトにアイデアを入力するだけでコンテンツを編集したり、既存の動画をリミックスしたりできる機能を拡張する予定という。
スマホで動画作成するためのアプリ「YouTube Create」
「YouTube Create」は、スマートフォンでショート動画や動画を作成するためのAndroidアプリ。現在一部の地域(日本は含まれていない)でβ版が公開されている。
スマートフォン上で、トリミング、自動キャプション、ナレーション、フィルター、エフェクト、トランジション、フィルター、エフェクトなどの動画編集が可能。
生成AIで動画のアイデアを提示する「YouTube Insights」
「YouTube Insights」は、YouTube Studioの生成AI採用の新機能。視聴者がYouTubeで視聴している内容に基づいて、チャンネルごとにパーソナライズされる。来年導入の予定。
生成AIによる吹き替えツール「YouTube Aloud」
「YouTube Aloud」は、動画の音声の吹き替えツール。2月に発表したツールとは異なり、生成AIによるものだ。
現在、一部のクリエイターが利用可能で、英語、ポルトガル語、スペイン語で試験運用中という。
動画用サウンドトラックを検索するAI機能「Assistive Search in Creator Music」
「Assistive Search in Creator Music」は、動画に合ったサウンドトラックを検索するAI採用のツール。コンテンツの説明をプロンプトに入力すると、その内容に合う「適切な音楽を適切な価格で提案する」という。
この機能は「来年には」追加される見込み。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- YouTube、スパム対策で「ショート」内のリンクを無効に 代替策を計画中
YouTubeは、スパム対策のため、人気のショート動画「ショート」のコメント、説明縦型ライブフィード内のリンクを無効にすると発表した。8月31日から実施する。クリエイターのための代替策を9月末までに提供する計画。 - YouTube、「ショート」強化の新編集ツール追加 TikTokのようなコラボ機能など
YouTubeは、TikTok競合の「ショート」動画のクリエイター向けに6つの新機能を紹介した。 - YouTubeの新CEO、クリエイター向けAIツール提供を予告
YouTubeの新CEO、モーハン氏が就任書簡を公開した。その中で、クリエイター向けのジェネレーティブAI採用ツールの提供を計画していると語った。バーチャルに衣装を変えたり、幻想的な背景を作成したりできるようにしたいという。 - YouTubeのウォジスキCEOが退任 後任は現CPO
Googleの16番目の従業員で2015年からYouTubeのトップを務めてきたスーザン・ウォジスキ氏が退任を発表した。後任は現CPO(最高製品責任者)のニール・モーハン氏。ウォジスキ氏は今後、AlphabetおよびGoogleの顧問的役割を務める。 - YouTubeショート、広告による収益化が2月1日にスタート
YouTubeはTikTokのようなショート動画「YouTubeショート」の広告による収益分配を開始すると発表した。2月1日にこれまでのファンドによる収益化は終了し、広告収益分配が始まる。対象になるには、新たなパートナープログラム規定への同意が必要だ。