新型「ルンバ」使って分かった自動化レベル向上と安心感の理由 自動給水も可能に:知らないと損!?業界最前線(2/5 ページ)
ロボット掃除機市場をけん引するアイロボットのルンバシリーズに、複数の新機能が搭載された新フラグシップモデル「ルンバ コンボ j9+」が登場した。実際に製品を借りて進化点を検証したので、最新ロボット掃除機の考察とともに紹介したい。
水拭きが自動給水に、吸引力も2倍
ルンバ コンボ j9+は吸引掃除に加え、モップを使った水拭き掃除にも対応したロボット掃除機だ。
少し前の吸引と水拭き掃除を行うロボット掃除機では、吸引と水拭きはユーザーがモードを選択しどちらか一方しか利用できないものもあったが、ルンバ コンボシリーズはユーザーが吸引や水拭きを選択せずに掃除をスタートするだけで、床素材を自動で判断して吸引・水拭き掃除を行う。吸引と水拭き掃除は同時に実施され、吸引掃除はすべての床で、水拭きはラグやじゅうたんなど布素材以外の床で行われる仕組みだ。
本機を含むルンバ コンボシリーズの特徴としては、従来モデルの「ルンバ コンボ j7+」と同じく、本体上部に設置するモップパッドを、本体が変形することで床にアームで押し当て、拭き掃除を行う。布製の床素材の箇所ではモップパッドをリフトアップして吸引掃除だけを行う。
しかし、よりしっかりと水拭きするためには、モップパッドにより多くの水を供給する必要がある。そこでルンバ コンボ j9+では、充電台のほか本体が集めたゴミを収集しておく役割を持つクリーンベースも進化。自動でゴミを収集するだけでなく、新たに水を入れておくタンクを搭載することでモップへの自動給水機能も実現し、掃除の途中でも本体内に水がなくなったら、クリーンベースから給水できるようになっている。
実はロボット掃除機の水拭き機能や自動給水機能はすでに珍しくなく、多くのメーカーのロボット掃除機で採用されている。なかには掃除した後のモップの自動洗浄、乾燥機能まで備えているモデルもあるが、ルンバ コンボ j9+はあくまで給水のみで、モップの洗浄は手動で行う仕組みだ。
水タンクを備えたことで、クリーンベースはこれまでのものより大きくなっており、ルンバ本体の半分以上がすっぽりと入るサイズとなった。存在感は大きくなったもの、クリーンベース上部にウッドパネルが配置されて小物が置けるようになるなど、インテリアにも配慮されている印象だ。クリーンベース内には予備の紙パックやモップパッドを収納できてより便利になり、大きさを活かした進化を遂げている。
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