OpenAIの取締役会、サム・アルトマンCEOを解任 「取締役会の責任を果たす能力に支障をきたしている」
OpenAIの取締役会は、共同創業者でCEOのサム・アルトマン氏が辞任したと発表した。同氏が「取締役会とのコミュニケーションにおいて一貫して率直でなく、取締役会の責任を果たす能力に支障をきたしているとの結論に達した」としている。ミラ・ムラティCTOが暫定CEOに就任する。
OpenAIの運営団体として機能する米非営利団体OpenAIの取締役会は11月17日(現地時間)、共同創業者のサム・アルトマン氏(38)がCEOを辞任し、取締役会を離れることを発表した。
取締役会は公式ブログで、「アルトマン氏の辞任は、取締役会による審議プロセスを経たもの」であり、同氏が「取締役会とのコミュニケーションにおいて一貫して率直でなく、取締役会の責任を果たす能力に支障をきたしているとの結論に達した。取締役会はもはや、同氏が今後もOpenAIをリードし続ける能力があるとは信じられない」としている。
アルトマン氏は6日に開催の初の開発者会議「OpenAI DevDay」では司会を務めていた。
ミラ・ムラティCTO(最高技術責任者)が暫定CEOに就任し、現在後任を探しているとしている。
ムラティ氏(35)は、Goldman Sachs、Tesla、Leap Motionを経て2018年にOpenAI入りし、2022年にCTOに就任した。
OpenAIの共同創業者のグレッグ・ブロックマン社長は社長には留任するが、取締役会会長は辞任する。
アルトマン氏はこの発表の数時間後、X(旧Twitter)に「OpenAIで過ごした時間が大好きだった。私自身にとって、そしてできれば世界にとって、少しでも変革をもらたすものだった。何よりも、才能ある人々と働けることが大好きだった。次については後で詳しく説明する」とポストした。
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