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アイデア家電サンコーの「着る暖房」が、6億の売り上げを稼ぎ出した舞台裏:知らないと損!?業界最前線(4/6 ページ)
「着る暖房」が注目を集めている。ここにきて一気に寒さが増してきたが、光熱費の高騰により暖房器具の選択は切実な問題だ。着る暖房はエアコンなどとは異なり、人だけを暖めるため省エネ効果が高い。着る暖房を数多く手がけるサンコーのプロダクトマネージャーに今季製品の新機能などを聞いた。
着る暖房は、圧倒的な電気代の安さが魅力
暖房は一般的に、冷房と比べて消費電力が高いため、光熱費も高くなる。例えばエアコンなら、冷房では外気温35℃を25℃へ10℃下げるのに対して、暖房では外気温5℃を25℃へ20℃上げると考えると、単純に倍の電気代がかかると分かる。例えば、平均的なエアコンの期間消費電力量(通年を平均した消費電力量)は約700Wだが、サンコーの電熱はんてん「ほかてん」の消費電力量は約10Wと圧倒的に低いのだ。この省エネ性の高さと手軽さが支持を集めた。
「昨年ヒットした着るコタツ『こたんぽ』は、下半身を暖める製品です。それに対して上半身を暖めたいニーズもあると考えて今年新たに提案したのが、日本最強のあったか部屋着のはんてんです。はんてんにヒーターを入れることで、ちょっとコンビニぐらいまでは行けるぐらいに暖かくしました」(野崎さん)
23年冬の新作アイテムとして提案している電熱はんてん「ほかてん」。モバイルバッテリーで給電でき、1万mAhで最長4.5時間使える。裏地は毛足の長い起毛素材で、電源を入れていなくてもかなり暖かい。丸洗いも可能
「ほかてん」はいわゆるはんてんだが、背中の5カ所にヒーターが内蔵されており、しっかりと暖かい。さらに表生地にデニム素材を採用するなどデザインにもこだわった作りとなっている。
ほかてんは22年冬製品として企画から試作まで進んでいたが、納得できる状態にならず一度は製品化を断念。23年に生産工場を探すところから再開し、満を持しての発売になったという。
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