Microsoft、「Copilot」1周年アップデートで新モデル「デュカリオン」搭載など
MicrosoftはCopilot生誕1周年を祝すアップデートを発表した。新たな微調整モデル「Deucalion」(デュカリオン)を採用して回答を改善し、ページのデザインも変更した。
米Microsoftは2月7日(現地時間)、Copilot(当時は「新しいBingとEdge」)の発表からの1周年を記念して、いくつかの新機能を発表した。
Web、Android、iOSアプリのCopilotに、「Balanced mode(日本では「よりバランスよく」)をよりリッチかつ高速にする微調整モデルであるDeucalion」を採用したと、CopilotとBingのエンジニアリングおよび製品責任者、ジョルディ・リバス氏がXにポストした。具体的な改善点の説明はないが、Deucalion(デュカリオン。元はギリシャ神話に登場するプロメテウスの息子)はCopilotのための新しいベースモデルで、従来より正確で文脈に適した回答を提供することを目指しているという。
リバス氏がポストで示した画像を真似てCopilotに質問してみたところ、テキストの重要な部分が太字で表示され、回答に関連する画像が表示されるようになった。画像をクリックすると、さらに関連する情報が表示される。
また、日本ではまだ使えないが、英米など一部の地域の英語版では、Copilotとのチャット中に画像をインラインで編集できるようになった。例えば、オブジェクトの色付けや背景のぼかし、画像のスタイル変更などをCopilotを離れずに行える。
Copilot Proの場合は、画像を正方形から横長に変更したりすることも可能になる。
さらに、間もなく新しい「Designer GPT」をCopilot内で使えるようになる。これは、「Copilotでの没入型専用キャンバスを提供する」という。
Copilotのページのデザインも少し変わった。「Copilotの力を示すために、回答のよりクリーンで洗練されたルック&フィールと、提案されたプロンプトの新しいカルーセルを導入」したという説明。ロゴの下の一連の画像はカルーセル状になっており、横スクロールで閲覧できる。
Microsoftはまた、11日開催のスーパーボウル放映向けのCM動画も公開した。MicrosoftがスーパーボウルのCMに参加するのは4年ぶり。Copilotで若者が夢を実現するというコンセプトだ。
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