話題のチャットAI「Claude 3」のプロンプト集、公式が公開中 「Excelの数式作って」など64種
話題のチャットAI「Claude 3」について、提供元の米Anthropicは3月11日までに公式プロンプト集を公開している。「プロンプトライブラリ」と題したWebサイトで、全部で64種類の使用例を公開中。
AIスタートアップの米Anthropicが、同社のチャットAI「Claude 3」向けに公式プロンプト集を公開している。3月11日までに64種類の使用例を公開中。専用のWebサイト「プロンプトライブラリ」で公開しており、英語と日本語表示に対応している。
例えば、入力した材料や好みに応じた料理レシピを提案する「料理クリエイター」などのプロンプトを公開している。プロンプトは「システム」と「ユーザー」の2つに分かれ、まず前者でAIに指示し、次に後者でユーザー個別の条件や要件を伝える仕組み。料理クリエイターの場合は以下のような具合だ(原文ママ)。
システム:あなたの仕事は、利用可能な材料や食事の好みに関するユーザーの入力に基づいて、パーソナライズされたレシピのアイデアを生成することです。この情報を使用して、ユーザーの食事のニーズに対応しながら、指定された材料を使用して作ることができるさまざまな創造的でおいしいレシピを提案します (言及されている場合)。各レシピについて、簡単な説明、必要な材料のリスト、および簡単な手順を提供します。レシピがわかりやすく、栄養価が高く、追加の材料や器具を最小限に抑えて準備できるものであることを確認してください。
ユーザー:用意できる食材:鶏むね肉、ブロッコリー、にんじん、玉ねぎ、にんにく、オリーブオイル、米、グルテンフリー醤油、はちみつ
食事の好み: グルテンフリー
実際に入力してみると、Claude 3は3種類のレシピを提案してくれた。この他にも「Excelの数式を提案する」「Pythonコードのバグを検出して修正する」「面接用の質問を作成する」「説明とキーワードからキャッチーな商品名を作成する」といったシチュエーションに向けたプロンプトを紹介している。
Claude 3は、AmazonやGoogle、Zoomなどが出資するAIベンチャーのAnthropicが4日にリリースしたチャットAI。米OpenAIの大規模言語モデル「GPT-4」よりも文章生成能力が優れているとする声も見られ、注目を浴びている。
関連記事
- 「GPT-4超え」とうわさのAI「Claude 3」を試す 仕事は任せられる? 若手記者の所感
「ようやく本物の“GPT-4超え”が出てきた」と話題の「Claude 3」。その文章力を見てみる。 - Anthropic、AIチャット「Claude 3」を3サイズで 日本語力も向上
Anthropicは、AIチャット「Claude 3」を発表した。「Opus」、「Sonnet」、「Haiku」の3サイズ(Opusが最大)で、Haiku以外は同日提供を開始した。無料版ではSonnetを利用でき、Claude Proにアップグレードすれば最大のOpusを利用できる。 - “脚本に生成AI利用”の声優の朗読劇が中止に 「関係者に多大なる迷惑が掛かる危険がある」
舞台公演の企画などを手掛けるLolは、朗読劇「〜AI朗読劇〜AIラブコメ」の公演を中止すると発表した。生成AIを使って脚本を作り、それを声優が朗読するという企画だった。 - 文化庁「AIと著作権の考え方」の“パブコメ反映版”はどんな内容? 弁護士が注目ポイント解説
文化庁が公開した「AIと著作権に関する考え方について(素案)」に対するパブリックコメント。計2万4938件の意見が集まり、この結果を反映した「考え方」の最新版(2024年2月29日版)はどのような内容になったのか。弁護士が解説する。 - 「名前を変えろ」──イーロン・マスク氏、米OpenAIにリプライ “オープン”の意味巡り溝広がる
「Change your name」(名前を変えろ)──米国の実業家であるイーロン・マスク氏は3月6日(現地時間)、米OpenAIに対してX上でそんなコメントを送った。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.