6年ぶり登場、光学60倍ズーム「LUMIX FZ85D」でスマホでは難しい写真を撮ってみよう:荻窪圭のデジカメレビュープラス(7/7 ページ)
懐かしいスタイルのコンパクトデジカメが復活した。20-1200mm相当の60倍ズーム機、パナソニック「FZ85D」である。
この4Kフォトは「1コマ1コマをあとから写真として切り出すための4K動画を撮影する」機能だ。
動きがあるものを撮るためにシャッタースピードを速くして4:3で音声のない動画を撮る。そしてカメラ上でそれを1コマずつ見ながら、いいタイミングのコマを書き出して写真として使おう(あるいは全コマを書き出すこともできる)というもの。
これ、830万画素サイズ(3328×2496ピクセル)になるけれども、秒30コマで連写したものが「1つの動画ファイル」になるので扱いやすいことと、そこから切り出したコマにちゃんと撮影情報が付くのがいい。
暑い夏の日、公園の水場でムクドリたちが入れ替わり立ち替わり水浴びをしていたので、4Kフォトモードで撮影してみた。
プリ連写モードにすると、鳥が水場に飛び込んでからシャッターを切っても間に合う。
通常の連写機能の場合、AF追従で約秒6コマ、AF固定で約10コマの速度となる。
FZ85DのベースとなったFZ85自体が、手軽に超高倍率ズームを楽しめるスタンダードモデルという位置付けだったので、EVFとLCDの自動切り替えがないとか、背面モニターが固定式だとか、高感度に弱いとか、AF速度はイマドキのカメラに比べると速くない、などがあるけれども、パナソニック公式通販サイトで6万4500円とイマドキのデジタルカメラとしてはすごく廉価で買いやすい価格だ。
昔みたいに超高倍率ズーム機を各社が廉価モデルからハイエンドモデルまで複数そろえるって時代はもうこないだろうから、スマホでは無理な超高倍率ズーム機という面白さや便利さを味わうにはいいし、写真や動画も撮れるデジタル望遠鏡的に遊んでもいい。
広角系の写真は手持ちのスマートフォンで、望遠系が欲しい時はFZ85Dで、って使い分けるのはありだと思うし、超望遠の楽しさを味わうのにもいいのだ。
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