朝日新聞主催のフォトコンで不正により最優秀賞を取り消された写真連盟関係者、過去の受賞作にも“ストックフォト疑惑” 「現在、調査中」と主催者
朝日新聞社と全日本写真連盟埼玉県本部がフォトコンテストで最優秀賞を取り消した件で、過去の作品についても“ストックフォト疑惑”が持ち上がっている。
朝日新聞社と全日本写真連盟埼玉県本部は11月9日、共同で主催したフォトコンテスト「第42回埼玉県写真サロン」で、最優秀賞となった作品の授賞を取り消した。SNS上では海外のストックフォトサイトに受賞作と酷似した画像があると話題になったが、過去の作品についても“ストックフォト疑惑”が持ち上がっている。
取り消された受賞作は、カエルの頭にトンボがとまった瞬間を捉えた「俺の頭だぞ!」という作品。選評では「被写体のおもしろさだけでなく、確かな撮影技術と構成の巧みさで、不思議な魅力と親しみを兼ね備えた作品になりました」などとしていた。
しかし全日本写真連盟によると、授賞後に外部からの指摘を受けて確認したところ、受賞者から「自分が製作していない作品を応募した」と説明があったという。この作品は9月に埼玉県立近代美術館で展示された他、朝日新聞埼玉版に2度に渡り掲載されていた。
埼玉県写真サロンは誰でも応募できるフォトコンテスト。主催者は「選考過程で画像検索などの確認をしておらず、全日本写真連盟としても今回の事態を招いたことについておわびいたします」と謝罪している。
過去の受賞作もストックフォトか
X上では、11月7日ごろから、この作品について「著作権フリーの生成AI画像に見える」などと疑問を呈する声が上がっていた。また取り消された受賞者が全日本写真連盟埼玉県本部の関係者(参与)であったこと、さらに同じ人物が過去に他のフォトコンテストに応募した複数の作品についてもストックフォトに極めて近い画像があるといった指摘も上がっていた。
例えば、2017年の全日本写真連盟支部対抗戦の風景部門で20位に入った「光の旋律」という作品は、ストックフォトサイト「Vector Images」にある「a person skiing down a snow covered slope」という写真に酷似している。ただし、全日本写真連盟のWebサイトでは現在、この対抗戦のページが閲覧できなくなっている。
主催の朝日新聞社と全日本写真連盟に説明を求めたところ「受賞者は、ご指摘の写真展を含め、全日本写真連盟埼玉県本部などが主催した過去のコンクールでも受賞しています。現在、全日本写真連盟はこれらの作品も調べており、過去の受賞作の公開を停止しています」とした。
【訂正:2025年11月12日18時24分更新 ※全日本写真連盟埼玉県本部など、一部固有名詞の誤りを修正しました】
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
トレース=「著作権侵害」なのか? 江口寿史さん巡る疑惑、福井弁護士に聞く線引きのヒント
「写真を基にイラストを描く」という行為に、「著作権や肖像権の侵害」と判断される基準はあるのか。著作権などの問題に詳しい、骨董通り法律事務所の福井健策弁護士に見解を聞いた。
“トレパク疑惑”でルミネ「今後一切使用しない」 Zoff、柏市も江口寿史氏のイラスト掲載を見合わせ
江口寿史さんが、他人の撮影した写真を無断でイラスト化していたことが明らかになった件で、発注したルミネは10月6日、制作過程に問題があったと認定し、当該イラストを「今後一切使用しない」方針を明らかにした。
素材サイトで買った画像が実は“無断転載”だった…… どうやって対処する? 弁護士に聞いた
先日、光インターネット回線「NURO光」が掲載した広告に関するトラブルが話題になったが、「素材サイトで買った画像が実は無断転載だった」場合、どのように対処すればいいだろうか。シティライツ法律事務所の前野孝太朗弁護士に見解を聞いた。
おしゃれなコンデジ「IXY 650 m」でエモい写真を撮ってみた 12倍ズームに内蔵フラッシュも便利
かつて一世を風靡したキヤノンのコンデジ「IXY(イクシィ)」が復活した。10月下旬に発売した「IXY 650 m」は、2016年に発売されたIXY 650のマイナーチェンジモデルだが、それだけに新鮮で面白い。
女性のお尻は全部ダメ? ブレブレな“Steam規制”にマンガ家が恐怖を感じる理由
「Steam」が7月にストアで販売するゲームに関する基準を変更して以来、成人向けコンテンツを中心に配信停止になったり審査に通らなくなったりするケースが相次いでいます。しかも、その範囲は広がっていて、今回はホラーゲームがターゲットになってしまいました。


