ニュース
NICT、「太陽フレア」で注意喚起 X5.1など複数回の大規模な爆発を観測
NICTは12日、太陽面で大規模な爆発現象(太陽フレア)が複数回発生し、地球方面への高速コロナガスの噴出を確認したと発表した。
情報通信研究機構(NICT)は11月12日、太陽面で大規模な爆発現象(太陽フレア)が複数回発生し、地球方面への高速コロナガスの噴出を確認したと発表した。同日夜間から影響が出るおそれがある。
11日午後7時4分に太陽面北西付近に位置する黒点群14274で、X5.1クラスの爆発を確認した。また9日にはX1.7、10日にもX1.2の太陽フレアが発生しており、地球方向への大規模なコロナガスの噴出が複数回あった。高エネルギーのプロトン粒子の増加も確認した。
放出されたコロナガスの一部は、すでに地球周辺に到来しており、今後1日から2日の間にさらなるコロナガスが地球に到来、通過すると予想される。この影響で地球付近の宇宙環境や電離圏、地磁気などが乱れる可能性がある。
NICTは、GPSを用いた高精度測位の誤差増大、短波通信の障害、人工衛星の運用への影響などのおそれがあるとして、注意を呼び掛けている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
流星とオーロラの共演、YouTubeの生配信でも なよろ市立天文台「非常に驚いている」
12日に極大を迎えたペルセウス座流星群。今年は月明かりのない絶好の観測機会だったが、北海道の一部地域ではオーロラも観測され、珍しい流星とオーロラの共演が話題になった。
さよなら「EYE」、高度低下で予定より早い“停波” 宇宙撮影を一般に開放した画期的な人工衛星の2年間
ソニーのSTAR SPHERE公式Xアカウントは19日、「停波しました」と報告した。23年1月3日の打ち上げから約2年。広く一般の人にも宇宙撮影の門戸を開いた画期的な超小型衛星「EYE」の運用が終了した瞬間だった。
ソニーの人工衛星「EYE」、天上からオーロラの撮影に成功していた 太陽フレアの影響は?
ソニー「STAR SPHERE」プロジェクトは21日、人工衛星「EYE」が撮影したオーロラの写真を公開した。
国立天文台、観測衛星が撮影した「X5.8」太陽フレアの様子を公開 白トビするほどの明るさ
国立天文台の太陽観測科学プロジェクトは17日、日本各地でオーロラが観測されるという珍しい現象を引き起こした、一連の太陽フレアについての観測結果を発表した。
大規模な太陽フレアで2週間に渡り通信障害、広域停電の可能性も 総務省が“最悪のシナリオ”公開
携帯電話はつながらず、自動運転車は事故を起こし、大規模停電も──総務省は21日、「宇宙天気予報の高度化の在り方に関する検討会」の報告書の中で大規模な太陽フレアが発生した場合の「最悪のシナリオ」を公開した。



