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ライバルは店頭プリント――キヤノンが目指すホームプリント市場の活性化とは

9月28日に開催されたキヤノンのプリンタ新製品発表会において、キヤノン販売の村瀬社長は、今後さらに進む銀塩写真ユーザーのデジタル化により、ホームプリント市場はさらに活性化し、そこにキヤノンのビジネスチャンスがあると述べた。

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 キヤノンは9月28日、都内で発表会を開催し、複合機を含むプリンタ新製品12機種を発表した(関連記事参照)。

 発表会の席上、キヤノン販売の村瀬社長は「デジタルフォト時代を迎え、入力から出力まですべての過程をユーザーが自分で担当できる時代が来ている。デジタルカメラが中心となる21世紀型ビジネス構造は『ホームプリント』の世界だ」と述べ、今後はホームプリント市場にキヤノンの主戦場があると強調する。

「デジカメ、スキャナという入力デバイスではトップシェアを確保した。プリンタについても上期ではNo.1を取れた。ホームプリント市場において、入力機器から出力機器まで、総合的にカバーできるのがキヤノンの強みだ」(村瀬氏)


キヤノン販売代表取締役社長 村瀬治男氏

 キヤノンでは、消耗品の売り上げ伸び率が市場平均を上回る勢いで伸びており、自宅でプリントアウトする機会は増えているという。しかしキヤノンの調べによれば、2003年のマーケットシェアで考えると、ホームプリントが約13億枚であるのに対し、店頭プリントも約7億枚とのこと。しかしデジカメユーザーに限って言えば、ホームプリント利用派は76%と、大勢を占めるそうだ。


ホームプリントと店頭プリントのユーザー比較

 しかし、メモリカードを店頭に持参し、プリントアウトしてもらうユーザーもまだまだ多い。しかしそのユーザーにもアンケートを採ってみると、約8割のユーザーが自宅でプリントアウトしたいと思っているようだ。


ホームプリントのニーズ

「銀塩ユーザーのデジタル化が進む現在では、店頭プリントユーザーの取り込みが重要になる。デジカメユーザーの8割が自宅でプリントアウトしたいと思っている現状では、店頭プリントこそがホームプリント市場のライバルとなる」(村瀬氏)

 これらの潜在需要を攻めていくのがキヤノンの目標だ。そのためには多様化するユーザーのニーズを確実にとらえることが鍵となる。村瀬氏は「キヤノンは『スタイル』と『写真力』で幅広いユーザーに訴えていく。そのためにPIXUSシリーズの新商品や、SELPHYといった新しいブランドを立ち上げてきた。店頭プリントユーザーを取り込み、ホームプリントへの流れを確実にして、No.1企業へ向けて全体で取り組んでいく」と述べた。


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