TV録画スタイルを大きく変える――PCレス録画システム「Link de 録!!」を試す（前編）（3/3 ページ）

もう1つの“PC録画の逆襲”――バッファローがリリースする、PCレスでTV録画が行える総合システム、それが「Link de 録!!」だ。“PC録画派”のこれがあればいいのに、と言ったニーズに応えるシステムだという。今回はこのシステム全般をPC録画派の目でチェックしてみた。

[寺崎基生，ITmedia]

録画システムそのものは家庭内にある、ということによるメリット

　では、実際に録画や再生を行ってみよう。

　今回のようにLink de 録!!システムにLinkTheaterを接続して利用する場合は、TeraStationがメディアデータサーバとして動作し、録画したコンテンツをLinkTheaterで表示させるイメージだ。

視聴・録画・設定などを行う操作画面

　録画予約は家庭用TV画面で行い、ネットワークがインターネットに接続されていれば（ほとんどの場合そうだと思うが）、電子番組表の取得やそれを使った録画予約が行える。インタフェースや大まかな操作性は家庭用DVD/HDDレコーダーと大きくは変わらない。

もちろんEPGチェックやそれによる録画予約も行える。EGPはソネットの「テレビ王国」と連携し提供される。テレビ王国は3000名以上の人名データや映画放送・深夜帯番組における情報量が充実し、検索が行いやすいのが特徴

　もちろん操作インタフェース画面を家庭用TV画面に表示させるのであれば、PC＋PC用ディスプレイに表示させて操作するのと比べて一覧性などに劣る部分はある。

　操作感としては「うーん。こんなもんだろう」といった感じで、さほど不満というわけではないのだが、一度に表示できるのは1チャネル分のみで、時間を軸に番組表を並列にチェックするといった場合にはかなり手間がかかる。しかし、いわゆる「どのように操作すればいいんだ？」といったことを感じるようなわかりにくさはない。

番組表はチャネル別に表示される

　予約操作については、「iCommand」という機能を利用することで、外出先からのリモート操作も可能となっている。携帯電話や持ち出したノートPCにインストールした「PCastLink」を利用して、iCommandサーバに予約情報を登録しておくことで、家庭に置いたLink de 録!!システムへその情報が転送され、予約録画が行える。

　またその回線速度や環境が大きく影響するが、その気になればPCastLinkで出先（たとえば、海外でも）で自宅環境（たとえば東京の）と同じようにリアルタイムTV視聴や、録画済み番組の視聴も行える。

「テレビ王国」のサイト上で録画予約も行える

　視聴し終えた録画データは、TV画面での操作メニューより削除することもできる。一般的なネットワークプレーヤーでは、コンテンツ再生のみで削除機能はない機器もあるが、Link de 録!!では、ユーザー環境がLinkTheater＋TVだけという場合もあることを想定し、ファイル削除機能を利用できるようにしたという。

　PCを使って視聴や予約を行う場合には、PC用の視聴ソフト「PCastLink」を利用する。TV視聴モードや予約モード、再生モードが備わり、よくあるTVチューナーカードのコントロールソフトに近い感覚で操作できる。

PCastLinkの操作インタフェース。同社のTVキャプチャー製品に付属するTV視聴・録画ソフト「PCastTV」ほど機能や完成度は高くない

（後編に続く）

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　後編では、Link de 録!!の想定シチュエーション考察やメリット、そして使用中に少々気になったポイントを展開していく予定です。お楽しみに。

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