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“徹底したPC録画派”に──カノープスの“旗艦”モデル「MTVX-WHF」(後編)TVキャプチャーカード(3/3 ページ)

「絶対高画質に録画したい」と思うこだわりユーザーに向けたその仕様が特徴のカノープスのハイエンドTVキャプチャーカード「MTVX-WHF」。後編では、プラグイン方式によるFEATHER2005 V2機能追加やそれを利用した、“PC録画派”ならではの使い方などを試してみよう。

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x64 Edition用ドライバも用意。“徹底したPC録画派”に

 さてこのMTVX-WHF、各部品などのこだわりには非常に好感が持てるのは間違いないと思うのだが、やはりネックはその実売価格なのである。2005年6月現在の価格は約4万6000円前後となっている(ITmedia Shoppingで最安値をチェックする)

 一方、アイ・オー・データ機器「GV-MVP/GXW」は同エンコードチップ+ダブルチューナー仕様で実売2万3000円前後であることにはかなり気になるところだ。ちなみにカノープス製シングルチューナー製品「MTVX2005」は1万8000円ほど、つい先日発表されたXCode II-E(シングルストリーム対応)+シングルチューナーモデル「MTVX-SHF」は、標準価格で2万9800円となっている。

 これをふまえて残念なところといえば、Wチューナー搭載ながらソフト的なつくりこみが若干足りず、それを最大限に活かしきれていないと感じてしまったことだ。

 プラグイン方式により必要な機能を買い足せる、逆に不必要な機能は省けるといった取り組みは有益だとは思うが、おまかせ録画などは当然標準で搭載されていて欲しい。プラグインの価格は1050円からとさほど高価ではないとはいえ、別途“購入しなければならない”ということは心理的なデメリットが大きいと思う。

 ただし、MTVX-WHFに関しては特筆すべき要素がもう1つある。MTVX-WHF専用の「Windows XP Professional x64 Edition」対応ドライバを配布していることだ。

 x64 Editionでは、NICなどの必須のドライバに関してはそのOS同梱ドライバにより基本的に対応できているが、プリンタやTVキャプチャーカード用のドライバは、現状ほとんど用意されていない。そのような状況の中で、あくまで評価用/非サポートながらも対応ドライバを公開している点は評価できるポイントだ。同社によれば、ほかのMTVXシリーズに関しても64ビットOS対応ドライバの準備を進めているとのことで、今後のx64 Editionの普及状況に応じて評価用ドライバを公開していくとしている。

 MTVX-WHFは、チューナーユニットの外付け化や極太ケーブルなどのノイズ対策にはじまり、2基のチューナーそれぞれに備えるダブル高画質化回路チップなど、普通にTVを視聴・録画できればいいというユーザーがあまり気にしないところにもとことんこだわって造り込まれている印象を受ける。絶対高画質に録画したいという“徹底したPC録画派”にとっては、価格をさておいても非常に魅力的なTVキャプチャーカードだといえるだろう。

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