レビュー

超小型モバイルPCでVista Ultimateが動く感動――「OQO model 02」自慢用マシンに最適では?(2/2 ページ)

2007 International CESで話題を集めた超小型モバイルPC「OQO model 02」。Windows Vista Ultimate搭載の新モデルを入手したので、早速試してみた。

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使いやすさを考慮した入力環境はなかなかの出来

 キーボードは、本体を両手で持ちながら左手と右手の親指で扱うスタイルになる。キーボードはさすがに小さいが、各ボタンは適度なクリック感があり、VAIO type Uより入力しやすいと感じた。SHIFT、FN、CTL、ALTの各キーにはLEDが用意されており、2度押しすることでLEDが点灯して各キーをロックできるため、コピー&ペーストのショートカット操作なども無理なく行える。

 ポインティングデバイスは、右手親指でスティックの操作、左手親指でクリックを行うように設計されている。スティックはThinkPadのようなツルツルしたゴムの質感ではなく、ザラザラした質感だ。スティックの反応は良好で、微妙なポインタの操作も難なく行えた。クリックボタンは、上に左クリック、下に右クリックを配置しており、大きめでしっかり押せる。キーボード左下にデスクトップ画面のズームイン/ズームアウトボタンを用意しているのも気が利いている。

 前述のように、液晶パネルには電磁誘導式デジタイザが搭載されており、オプションのデジタルペンで画面に直接触れて操作できる。Vista Ultimateにはペンタブレット機能が標準搭載されているため、ペンによる操作にショートカットを割り当てるような使いこなしも可能だ。ただし、デジタルペンを本体に収納するスペースがない点と、センサーが感圧式ではないため、指で操作できないのは惜しいところ。

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液晶ディスプレイ部を上方向にずらすと小型のキーボードとスティックが現れる(写真=左)。キーボードのベース部分にはヘアライン加工が施されており、安っぽい印象はまったくない。SHIFT、FN、CTL、ALTキーの右下には緑色のLEDがあり、2度押しでロックできる(写真=中央)。スライド式キーボードを閉じた状態で操作するには、オプションのデジタルペンが必須だ(写真=右)
ブルレーでは、オプションとしてBluetooth接続の折りたたみキーボードを販売している。写真は本体のスタンドとキーボードが一体化したタイプの「ULT-KBD」(1万9800円)だ。

 OQO model 02にはオプションで光学ドライブ内蔵のドッキングステーションも用意されている。HDMI出力、アナログRGB出力、USB 2.0×3、ヘッドフォン出力、そしてDVDスーパーマルチドライブ(もしくはDVD-ROM/CD-RWコンボドライブ)が搭載されており、デスクトップPCとして使う場合に便利だ。ドッキングステーションには、HDMIからDVI-Dへの変換アダプターも同梱されている。

ドッキングステーションは本体をアームで支える仕組みで、折りたたんでコンパクトに持ち運べる

 非常に小型かつ洗練されたデザイン、5インチのワイド液晶、充実したネットワーク機能に加えてHDMI出力まで搭載し、さらにはVista Ultimateが動作するという事実。価格は高いが、小型のモバイルPCに目がないユーザーにとって、OQO model 02は所有欲をくすぐられる一品だろう。次の機会には、より突っ込んだレビュー記事を掲載する予定だ。

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