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“Santa”なThinkPadが登場

レノボ・ジャパンは5月22日に、ThinkPad TシリーズとRシリーズ、Lenovo 3000 Nシリーズの新製品を発表した。TシリーズとNシリーズは“Santa Rosa”世代のCentrinoを採用する。

“Santa Rosa”Centrinoに一新された「ThinkPad T61」「ThinkPad R61」「Lenovo 3000 N200」

 今回発表されるThinkPad T61は、“Santa Rosa”世代のCentrino Proを採用。今回登場するのは「765811J」の1モデルのみ。CPUはFSB800MHzに対応したCore 2 Duoを搭載しチップセットもIntel GM965に一新。ただし、ワイヤレスLANは従来のIntel PRO/Wireless 3945AGBを搭載してIEEE 802.11 a/g/bに対応する。なお、従来モデルで採用されたMIMOは今回登場するThinnkPad T61では搭載されない。“Santa Rosa”Centrinoで導入された「Intel Turbo Memory」にも対応するが通常モデルではNAND型フラッシュメモリは搭載せず、企業向けの個別案件で対応する。NAND型フラッシュメモリを実装した場合の容量と価格についても「システム納入となるのでIntel Turbo Memory単体の価格は設定できない」とレノボ・ジャパンでは説明している。

 ThinkPad T61では、液晶ディスプレイ部分にもRollCageが採用されている。本体に採用されたRollCageと同様に、格子状隔壁を設けたマグネシウム合金製の骨組みで構成されていて、強度を維持するだけでなく格子の各所に無線接続の規格ごとに対応するアンテナを設置することで干渉を防ぎ送受信の効率を向上させている。

 また、“Santa Rosa”Centrino Proの採用に伴なうCPUやチップセットの変更で予想される発熱量の増加に対抗するため、冷却ユニットと筐体内部の空気の流れを改善。新しく開発された冷却ユニットを搭載するとともに、筐体にも吸気と排気用のスリットの数を増やして熱放出の効率を上げている。

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 ビジネス利用で重要な要素となるセキュリティも強化された。Centrino Proでカバーされた「vPro」の重要な機能である「Intel Active Manager Technology」や振動を加速度センサーで探知してHDDのヘッドをプラッタ面の上から退避させる「HDD Acrive Protection System」、HDDをラバー製の緩衝材で包む「HDD Shock-Mount Drive」などの従来から採りいれられていた機能のほか、本体に設けられたインタフェースをBIOSでEnableとDisableに設定できる機能や、HDDのパスワード生成機能とBIOSに用意されたHDDの暗号化機能を組み合わせたHDDデータのセキュリティ環境「Full HDD Encryption」などの新機能も導入されている。

 また、電源管理機能にも新しい項目として「Active Battery Strech」が追加された。この機能は、バッテリーの残量がごくわずかになったときに、あらかじめ設定しておいたデバイスや機能をオフにすることで、必要最小限の駆動電圧を“かき集めて”バッテリー駆動時間を延長する。

 レノボ・ジャパンが「個人、個人事業主、SOHO、中規模企業」向けと定義するThinkPad T61に対して、「中規模、大規模企業」向けと定義するThinkPad Rシリーズも“Santa Rosa”に対応したThinkPad R61が登場する。今回、発表と同時に用意されるのは14.1インチワイド液晶ディスプレイ(最大解像度1440×900ドット)を採用し、CPUにCore 2 Duo T7300(動作クロック2.0GHz)を搭載する「773811J」の1モデルのみ。ThinkPad T61で導入されたセキュリティ機能やBattery StretchなどがThinkPad R61にも採りいれられている。

 Lenovo 3000 Nシリーズは15.4インチ、もしくは14.1インチワイド液晶ディスプレイを搭載する2キロ台後半のバリュークラスのノートPCラインアップ。今回登場するLenovo 3000 N200も“Santa Rosa”Centrino Duoに対応し、CPUやチップセットを一新し、無線LANもIEEE 802.11nに対応する「Intel Wireless WiFi Link 4965AGN」を搭載する。

 Lenovo 3000 N200は筐体の奥行きサイズが従来モデルと同じであるが、エッジの角を丸めることで視覚的に薄く見えるような工夫が施された。また、ポインティングデバイスのクリックボタン「Padボタン」がThinkPadモデルと同等のものが採用されて、ストロークが従来の0.3ミリから1ミリに増え、クリック音も静かに、サイズも幅が7.5ミリ、奥行き1.5ミリそれぞれ延長されて押しやすくなっている。(掲載時、本体サイズに変更があったと記載されていましたが、実際は従来モデルとサイズは変わりません。ここにお詫びして訂正いたします)

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