カノープス、HDMI搭載のキャプチャカード「HDRECS」:フルHD映像を記録可能
カノープスが久しぶりにキャプチャカードを発売する。TV機能はなく、HDMIやコンポーネントビデオから入力した映像をフルHDで記録できる製品だ。
カノープスは5月23日、HDMIやコンポーネントビデオから入力した1080i/720p映像をダウンコンバートせずに記録できるPCI Express x1接続のHDキャプチャカード「HDRECS」を発表した。発売日は7月下旬、価格は9万9750円だ。最低必要環境は、CPUがPentium 4 2.8GHz以上、メモリが1Gバイト、HDDが回転数7200rpm/転送速度300MbpsのSerial ATA HDD。OSはWindows XP(SP2)とWindows Vistaに対応する。
HDRECSは、カノープス独自のコーデック「Canopus HQ Codec」に対応したハードウェアエンコーダを搭載し、入力されたHD映像をCanopus HQ Codecにリアルタイム変換して記録する製品。カード上にはスケーラも搭載しており、システムへの負荷を抑えつつ、PC上でプレビューしながらキャプチャも行える。
インタフェースは、HDMI 1.1(HDCP非対応)、3RCAコンポーネントビデオ、アナログRGB、S-Video/コンポジットビデオ共用の映像入力、ステレオミニの音声入力を用意。HDMI以外の映像入力は、付属の変換ケーブルもしくは変換コネクタをカード側のミニDIN端子に接続して利用する。HDMI入力に市販のDVI変換ケーブルを接続すれば、DVIのキャプチャも可能という。ただし、HDCP、コピーワンス、マクロビジョンといった著作権保護機能やコピー制御機能が適用された映像は入力できない。そのため、キャプチャできるHD映像ソースは、ビデオカメラやゲームに限られる。
ソフトウェアは、専用キャプチャツールの「HQ Recorder」が付属。入力した映像をPC上にリアルタイムで表示しながら記録できる「リアルタイム録画機能」や、録画時間と入力端子を設定できる「スケジュール録画機能」、映像信号の入力を検知して録画を開始する「自動録画機能」を備えている。そのほか、Blu-ray Disc(BD-R/RE)にBDAV形式で書き出せるオーサリングツールも付属する(PowerProducerの予定)。
HQ Recorderにおけるキャプチャ時の最大解像度は、入力系統によって異なる。HDMIは最大1920×1200ドット(60i)、コンポーネントビデオは最大1920×1200ドット(59.94i)、アナログRGBとDVIが1280×1024ドット(30p)もしくは1024×768ドット(60p)、S-Videoとコンポジットビデオが720×480ドット(59.94i)に対応する。HDMI接続時の1080pでのキャプチャは行えない。
キャプチャしたファイルは、映像コーデックがCanopus HQ Codec、音声コーデックがPCM(24ビット/48kHz)、コンテナがAVIとなる。カノープスのWebサイトで無償公開されているCanopus Codec Option(無償版)をダウンロードして導入すれば、HQ RecorderをインストールしていないPCでもWindows Media Playerで再生可能だ。ファイルはAVIコンテナなので、Windows Media Encoderなどで別形式に変換することもできる。
なお、製品にはCanopus HQ Codecに対応した同社のソフトウェア(EDIUSシリーズやProCoder 3)を半額で購入できるクーポン券が付属する。
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